ENo.0667　ラピュリメント＝バーキュラ

夢の為に

夜空を見上げる。
霧が晴れた世界には、よく星がみえて。

…………がよく言っていた星座の話を口ずさみ
そのアステリズムに指をなぞらせる。

天球儀がなくても見える本当の星空でお話をできればよかったのに。
「常に蠍を狙う射手」のおはなしを

「詩人の窮地に、琴の音色に惚れて助けを授けた鯆」のおはなしを

「世界の再起動から免れる命の番を乗せた船と船乗り」のおはなしを

たくさんの人に語れたらよかったのに。
此れから語ることはできるのだろうか？

やりたいことをやりたいだけしてもいいのだろうか？



……この大騒ぎが落ち着いたら、お店でも開いてみようか？

昼でも色々な夜空が見えるオマケつきのレストランとかどうだろうか？

上を見上げても首が痛くならないように、椅子の設計とかもしないといけないな。


簡単には死ねないように。
自分の未来を大事にしたい。

それと同じくらいに誰かの未来も守りたい。
そのための決死のマシン・オーバーロードを組み込んだ。

より高く速く世界を駆け抜ける流星のごとく
このWH『Via la shaetir』のアセンブル案を決めたんだ。




【WHライダー】
ラピュリメント・バーキュラ

■『禁忌戦争』の後、消息不明となる。
しかし、残像領域の何処かに
彼女のハイドラ『Via la shaetir』にちなんだ看板のレストランがあるという。

名物メニューに「店長ヘレナの特製シチュー」
オムライス『Sagittarius』などの星座を拵えたデザインのメニューがあると噂される。

かつて、『禁忌戦争』の終わり際に見えた満天の星空が見れるというサービスが時折行われるという。

店長ヘレナが、星座の解説をするということで
それなりに好評らしい。(ただし、売上は低くなるが)

セッキュ・ベーシュレード倶楽部の跡地であった。

素材やパーツの噂話を収集する趣味の女が居た
あったのは、酒場の一角にテーブルと椅子と酒類とグラス

コロッセオの配当金を巡って欲張りな強盗が頻繁に押し寄せたため、「本人不在、探さないでください」と書かれた紙が一枚はさまれていた。
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
その酒場から離れた区域の廃倉庫………をリフォームした所に臨時(といっても整備されている)の部屋

「ここまで来るのは、珍しいね。」
ラピア、部屋の主が来訪者にそう語る

「やー、たいやき食べる？」
とシェフィル(コロッセオの彼)に叱られたラヴィーネが歓迎するだろう

それもむかしのこと………。すうねんまえのこと