第3回目 午前2時のシモーヌ・ボンフォワ
プロフィール
名前
シモーヌ・ボンフォワ
愛称
シモーヌ
経歴 シモーヌ・ボンフォワ。15歳。 かつてどこかの世界で魔王などをしていた、ただの旅人。 生まれつき、触ったものを腐食させる能力を持っていた為、人付き合いに難があったり、解決方法を探してほうぼうの世界を旅していたりした。今回はふらりと妙な領域へ。 子ども時代よりは能力が落ち着きつつあるものの、何故そうなってきたのか理由が定かではなく、これを前進と取るかは悩ましい状況。 ヴァランタン シモーヌの使い魔のガガンボ。人語を操るが、身体能力的には大きいガガンボ。 昔は2mくらいあったが、シモーヌの能力の落ち着きと連動して縮みつつあり、だんだんマスコットサイズになってきた。 シモーヌが魔力を注げば肥大化することもできるが、長くはもたない。 |
霊障見舞金として1000cの資金が送られました
「……そうして、結婚領域は消滅。みんなばらばらに飛ばされてしまったの」
男の子
「えーっ、そんなのありー!?」
女の子
「それから、どうなったの!?」
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「そうだねぇ、みんな幸せに暮らしましたとさ、じゃダメかな」
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「あの二人は、どこでどうしているかなぁ」
夜空には、いくつもの流星が流れています
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「きっと……きっと、冒険を続けているんだと思うよ」
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「いろんな人が、いろんな道に向かって、それぞれ、歩いていく」
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「たまたま、それが交わって……みんなが一緒になった。それが結婚領域」
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「ご祝儀……33000cのご祝儀、使いきれてるかなぁ、あのお兄さん」
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「みんなの進む道は違うけど、でも――」
窓の外に謎の通行人
「さしずめ、全身ご祝儀纏、といったところか」
窓の外に謎の通行人
「――きっと、みんな切り開いていくんだ。ハードラックなダガーでさ」
夜は巡り――そして、静かに過ぎ行く
誰が為でもなく、見守るように
◆日誌
いずこかからの囁き。
──〝my shield be the fort〟。
* * *
グレイヴネットは教えてくれる。
結婚領域の昼夜は他の世界とさして変わりない周期で入れ替わっており、現在時刻はまもなく午前二時なのだということを。
シモーヌたちが本来の旅路の中でゲートを開いたのも、概ねその程度の時刻だったはずだ。
生じる時差。普段なら長い夜とでも呼びたいところだが、今宵はそれを裏切るように短い。夜と世界の終わりまで、早くて残り二時間。遅くとも、あと三時間以内に花嫁と花婿を結びつけない限り、この世界は滅ぶ。
「ヴァランタンはいいの? ついて来ちゃって」
「来たときのことを考えると、次にどのような条件で転移させられるか分かりませんからね。別行動は極力控えるべきでしょう」
「確かに。多分、次戦闘が始まったら、結果がどうでもそれで最後だしなー」
「収益の残りも、ナイロンとこの世界特有のものに引き換えておきました。次の世界で値が付くかは、博打になりますが」
「まー菌ならまた増やせるし、いいよ。これで転移がかからなかったらわたしたち、いきなり文無しだ。あはは」
廉潔なように見えて、案外と大胆なこともやらかすこの相棒のことだ。既に積み荷が『ハスノウテナ』にくくられていてもおかしくはない。それならそれで、廃倉庫に戻る手間が省ける。機体重量には留意すべきだろう。
シモーヌは考える。自分の言の通り、操縦棺で出撃を待つこの時間が、自由に使える最後の時間だ。下手を打てば人生最後になるかもしれないこの時間を、シモーヌはあまり無駄にはしたくなかったが、何かを成すには短すぎた。
ネットブラウジングをする気にもなれない中、ふとシモーヌの脳裏をよぎったのは、あの二人の男のことだった。
彼らが何か特別な情報を持っている人間なのか、はたまた、ここに連れ込まれた有象無象たちの中の不幸な一番手二番手なのか。そのちょっとした興味と疑問を解消するくらいの時間はある。
シモーヌは『ハスノウテナ』の通信記録を遡る。この機械を起動したのは、スチームゴーグルマスク男爵が騒動を起こしている最中だった。その中で、真っ先にグレムリンに乗ったのもあの二人だったのだから、もっとも古い通信ログの中で、男爵の機体を除外した二つの機体があの二人の搭乗機になるはずだ。
騒動後の情報交換でなされた大量の広域通信ログをすっ飛ばし、ぽつんと三つ、先頭に並んだ機体名を確認する。そこから前線偵察機『シュヴァルベ』を差し引けば、残るグレムリンは『ラスト・エコー』、そして『アリアドネ』。
人生最後の暇つぶしとしては、良くはないが悪くもない。シモーヌは、通信を繋ぐスイッチを入れた。
* * *
「どうにか終わったねー」
「猶予は一時間ですか。であればグレムリンに荷を乗せる必要はありませんでしたね」
「あー、やっぱり。ついて来るって言ってる時点で、やると思ったんだよねえ」
シモーヌの初陣は、どうにか勝利に終わった。
とはいえ、目覚ましい活躍などは当然ながら無かった。戦で生計を立てている者であれば、赤字が付くような戦果しか上げられていなかっただろう。それでも必要な支援は友軍機に行い、こちらもどうにか無事に帰ってきた。ぶっつけ本番の初陣にしては上等な部類だろう。
「蓮は好きだけどね。まだ台の上に乗る方は、しばらくいいかな」
そう告げて、シモーヌは一夜きりの愛機のハンドルを撫でた。
シモーヌは今日を引きずらない。旅人として生きていくには、不必要な荷物は置いていくに限る。だから今日の出来事も、一時間後に本来の旅路に戻った際には、妙な夢でも見たことにしておこうと思う。
結局主人公でもなんでもなかった、あの名を知らぬ妙な男たち二人だって、そんな風にやっていくのだろう。特にあの、『ラスト・エコー』の乗り手の方は。
それでもシモーヌは、『ハスノウテナ』のことだけは覚えておこうと思っていた。
摩訶不思議な世界での、唯一のユニット。鉄さびたおんぼろの、小さな魔王城。そして、その名を与えられるにはまだ早すぎた棺。
「それにしてもシモーヌ、いかがなさいますか? 結婚するなら今のうちだそうですが」
機体を降り、改めて荷物整理を進めるシモーヌに、ガガンボは問いかける。
鞄の中身から羽音の方に視線を滑らせると、無表情な複眼がこちらを見つめていた。彼には表情筋も涙腺もないので、うれしい時だって悲しい時だって無表情だ。ただその声色から、これは冗談を言っているのだろうと、付き合いの長いシモーヌにはすぐに判別がついた。
軽くぱちんと人差し指で、触覚の下の額を小突く。
「うえ? ヴァランタンって、そういう冗談言う方とは思わなかったなあ~……」
「えぇ、私もです。しかしシモーヌ、あなたも、私も、おそらく今日この日がなければ、己の結婚の可能性について考えることは無かったでしょう。それがなんとなく、感慨深くもあるのですよ」
「まーたそうやってお父さんみたいなこと言う~。結婚はしないよ、できる身体でもないし。そういうのはね、体質改善が全部終わってから考えればいいの。ほら、次行くよ次」
それだけ言って鞄をひっつかむと、これから時空震が起きるとも思えぬ、静かな夜空の下に駆け出して行った。
──〝my shield be the fort〟。
* * *
グレイヴネットは教えてくれる。
結婚領域の昼夜は他の世界とさして変わりない周期で入れ替わっており、現在時刻はまもなく午前二時なのだということを。
シモーヌたちが本来の旅路の中でゲートを開いたのも、概ねその程度の時刻だったはずだ。
生じる時差。普段なら長い夜とでも呼びたいところだが、今宵はそれを裏切るように短い。夜と世界の終わりまで、早くて残り二時間。遅くとも、あと三時間以内に花嫁と花婿を結びつけない限り、この世界は滅ぶ。
「ヴァランタンはいいの? ついて来ちゃって」
「来たときのことを考えると、次にどのような条件で転移させられるか分かりませんからね。別行動は極力控えるべきでしょう」
「確かに。多分、次戦闘が始まったら、結果がどうでもそれで最後だしなー」
「収益の残りも、ナイロンとこの世界特有のものに引き換えておきました。次の世界で値が付くかは、博打になりますが」
「まー菌ならまた増やせるし、いいよ。これで転移がかからなかったらわたしたち、いきなり文無しだ。あはは」
廉潔なように見えて、案外と大胆なこともやらかすこの相棒のことだ。既に積み荷が『ハスノウテナ』にくくられていてもおかしくはない。それならそれで、廃倉庫に戻る手間が省ける。機体重量には留意すべきだろう。
シモーヌは考える。自分の言の通り、操縦棺で出撃を待つこの時間が、自由に使える最後の時間だ。下手を打てば人生最後になるかもしれないこの時間を、シモーヌはあまり無駄にはしたくなかったが、何かを成すには短すぎた。
ネットブラウジングをする気にもなれない中、ふとシモーヌの脳裏をよぎったのは、あの二人の男のことだった。
彼らが何か特別な情報を持っている人間なのか、はたまた、ここに連れ込まれた有象無象たちの中の不幸な一番手二番手なのか。そのちょっとした興味と疑問を解消するくらいの時間はある。
シモーヌは『ハスノウテナ』の通信記録を遡る。この機械を起動したのは、スチームゴーグルマスク男爵が騒動を起こしている最中だった。その中で、真っ先にグレムリンに乗ったのもあの二人だったのだから、もっとも古い通信ログの中で、男爵の機体を除外した二つの機体があの二人の搭乗機になるはずだ。
騒動後の情報交換でなされた大量の広域通信ログをすっ飛ばし、ぽつんと三つ、先頭に並んだ機体名を確認する。そこから前線偵察機『シュヴァルベ』を差し引けば、残るグレムリンは『ラスト・エコー』、そして『アリアドネ』。
人生最後の暇つぶしとしては、良くはないが悪くもない。シモーヌは、通信を繋ぐスイッチを入れた。
* * *
「どうにか終わったねー」
「猶予は一時間ですか。であればグレムリンに荷を乗せる必要はありませんでしたね」
「あー、やっぱり。ついて来るって言ってる時点で、やると思ったんだよねえ」
シモーヌの初陣は、どうにか勝利に終わった。
とはいえ、目覚ましい活躍などは当然ながら無かった。戦で生計を立てている者であれば、赤字が付くような戦果しか上げられていなかっただろう。それでも必要な支援は友軍機に行い、こちらもどうにか無事に帰ってきた。ぶっつけ本番の初陣にしては上等な部類だろう。
「蓮は好きだけどね。まだ台の上に乗る方は、しばらくいいかな」
そう告げて、シモーヌは一夜きりの愛機のハンドルを撫でた。
シモーヌは今日を引きずらない。旅人として生きていくには、不必要な荷物は置いていくに限る。だから今日の出来事も、一時間後に本来の旅路に戻った際には、妙な夢でも見たことにしておこうと思う。
結局主人公でもなんでもなかった、あの名を知らぬ妙な男たち二人だって、そんな風にやっていくのだろう。特にあの、『ラスト・エコー』の乗り手の方は。
それでもシモーヌは、『ハスノウテナ』のことだけは覚えておこうと思っていた。
摩訶不思議な世界での、唯一のユニット。鉄さびたおんぼろの、小さな魔王城。そして、その名を与えられるにはまだ早すぎた棺。
「それにしてもシモーヌ、いかがなさいますか? 結婚するなら今のうちだそうですが」
機体を降り、改めて荷物整理を進めるシモーヌに、ガガンボは問いかける。
鞄の中身から羽音の方に視線を滑らせると、無表情な複眼がこちらを見つめていた。彼には表情筋も涙腺もないので、うれしい時だって悲しい時だって無表情だ。ただその声色から、これは冗談を言っているのだろうと、付き合いの長いシモーヌにはすぐに判別がついた。
軽くぱちんと人差し指で、触覚の下の額を小突く。
「うえ? ヴァランタンって、そういう冗談言う方とは思わなかったなあ~……」
「えぇ、私もです。しかしシモーヌ、あなたも、私も、おそらく今日この日がなければ、己の結婚の可能性について考えることは無かったでしょう。それがなんとなく、感慨深くもあるのですよ」
「まーたそうやってお父さんみたいなこと言う~。結婚はしないよ、できる身体でもないし。そういうのはね、体質改善が全部終わってから考えればいいの。ほら、次行くよ次」
それだけ言って鞄をひっつかむと、これから時空震が起きるとも思えぬ、静かな夜空の下に駆け出して行った。
NEWS
-----「……そうして、結婚領域は消滅。みんなばらばらに飛ばされてしまったの」
男の子
「えーっ、そんなのありー!?」
女の子
「それから、どうなったの!?」
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「そうだねぇ、みんな幸せに暮らしましたとさ、じゃダメかな」
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「あの二人は、どこでどうしているかなぁ」
夜空には、いくつもの流星が流れています
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「きっと……きっと、冒険を続けているんだと思うよ」
-----
「いろんな人が、いろんな道に向かって、それぞれ、歩いていく」
-----
「たまたま、それが交わって……みんなが一緒になった。それが結婚領域」
-----
「ご祝儀……33000cのご祝儀、使いきれてるかなぁ、あのお兄さん」
-----
「みんなの進む道は違うけど、でも――」
窓の外に謎の通行人
「さしずめ、全身ご祝儀纏、といったところか」
窓の外に謎の通行人
「――きっと、みんな切り開いていくんだ。ハードラックなダガーでさ」
夜は巡り――そして、静かに過ぎ行く
誰が為でもなく、見守るように
シモーヌは祈誓を購入した!!(200c)
シモーヌは花満ちる声を購入した!!(300c)
シモーヌはHDU-001sb『ジュノー』の作製費を支払った!!(200c)
◆フレーム変更申請
防衛試作機 に決定!!
◆アセンブル
【頭部】に祈誓を装備した
【腕部】に錆びた腕部を装備した
【操縦棺】に圧壁操縦棺を装備した
【脚部】に霧導式防衛多脚『タランチュラ』を装備した
【エンジン】に花満ちる声を装備した
【索敵】にレーダー『ノースポール』を装備した
【主兵装】にTTU-001sb『マルモッタン』を装備した
【副兵装】にMCU-001sb『ベイビー・ドール』を装備した
【機動補助】にインパルブースターを装備した
【自由】に術導砲を装備した
【自由】に大型ボイラーを装備した
◆僚機
移動
あなたはいつの間にか、タワー港湾区
【カラビネル区画】へと到達した
【カラビネル区画】へと到達した
ユニオン活動
資金調達の活動をしました
資産が100上昇した
資金調達の活動をしました資産が100上昇した
資金調達の活動をしました資産が100上昇した
資金調達の活動をしました資産が100上昇した
資金調達の活動をしました資産が100上昇した
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘結果は*こちら*
◆ダイジェスト結果
精算
報酬 2000
売上 10c
┗パーツ販売数 1個
今回の購入者-->>2
合計現金収入2010
経費 -700
◆損傷を受けた術導砲 は破壊され失われてしまった……
◆損傷を受けた大型ボイラー は破壊され失われてしまった……
【!】増殖 MCU-001sb『ベイビー・ドール』は弾数が増加し 29発 になりました
売上 10c
┗パーツ販売数 1個
今回の購入者-->>2
合計現金収入2010
経費 -700
◆損傷を受けた術導砲 は破壊され失われてしまった……
◆損傷を受けた大型ボイラー は破壊され失われてしまった……
【!】増殖 MCU-001sb『ベイビー・ドール』は弾数が増加し 29発 になりました
【物資入手】夜空に翻る影……何かが落下してくる!!
あなたはロケットを手に入れた……(コンテナ入手率 11.5%)
キャラデータ
名前
シモーヌ・ボンフォワ
愛称
シモーヌ
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あなたの作製した敵NPC 味良龍『アジ・ヨカータ』 攻撃種別:火炎射撃火器 敵情報:味良龍『アジ・ヨカータ』はドラゴンのなかでも美食家で、食べた料理に対して「味は良かった」とコメントし、料理人にヨカッタブレスを吐く。優位龍『アドバンテージドラゴン』、『うどんドラゴン』と共に、指定ヤバ災害『B-SAN』に管轄されている。 龍の夢は古来より吉夢とされ、古くは北条政子が龍の夢を見、これは瑞兆であると喜んだ様が記されている。中でも味良龍『アジ・ヨカータ』はその人の未来を象徴しており、とりわけ美味しい料理を食べる未来を暗示しているとされるが、深夜のクレープを食す者には辛辣な態度を見せる。 (出典:『ムジルリツグミ囀る庭木』) | ||||||||||||||||
__0__1__2__3__4__5 __6__7__8__9_10_11 _12_13_14_15_16_17 _18_19_20_21_22_23 |
ステータス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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