ENo.0021　『鉄喰み』

生き延びてしまったか。
常々考えていたことがある。
僕にとってはルルちゃんと同じぐらい、『鉄喰み』が大事だ。

いかなる逃げ道があるかはわからないが、
彼女の生きようとする本能に任せたほうが
僕が操縦するよりは有用に思える。

操縦席とは違う、彼女の中枢部。
そこにはエリア自体が鼓動を繰り返している、不思議な一画が存在している。
……これは彼女と文字通りに『繋がる』ためのものだと、今までの調査で判明している。

故意にせよ事故にせよ、今までここに足を踏み入れたライダーたちは複数人おり、
ここに溶け込んでいる、ということらしい。
『鉄喰み』の人格はそれらのライダーとも溶け合い、今に至る。

エリアには塩の山のように見えるものや血痕、いつの時代のものかわからない服が散乱している……けれど、
僕にはここが安息の地のように思えてならない。
普段の棺とは違い、全身を埋めるようなその『居場所』に身を委ねると、
まるで彼女が僕自身を受け入れてくれたかのように、優しく締まった。

身を捧げることで得られるものは、己のリソース全てを活かすことによる、『鉄喰み』のフルポテンシャルの発揮だ。
彼女のそれに身を委ねれば、彼女は何かしらの方法できっと生存してくれるに違いない。

そうして、またどこかの残像領域で、もしくは全く違う世界で……生き続ける。
僕と、いや、僕たちと共に。

廃棄された様々なものが集まり、
それを目当てに人々が集まり、
集まるために様々な建物が増えていった地区。
ハイドラパーツの素材になりそうな質の資材も転がっているようだ。







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霧戦争discordにて

無論『鉄喰み』にコンタクトをとってもよいです
（性質上即時対応にならない可能性は高いけど）