第20週目 ゴーグルの少年の一週間
NEWS
ザーッ……ザザッ……ザーッ……もし、この放送が聞こえているとしたら……
あなたはきっと、生きているのでしょう
そして、あなたはきっと、戦いに勝ったのでしょう
雨の中、水に飲まれゆく中で、戦ったハイドラの――
あなたは戦いの後、サルベージ船に回収され、タワーに運ばれていました
無数の人々が肩を寄せ合い、生き延びていました
そして、あなたのハイドラは、動くことはありませんでした
あなたはそれを復旧させることができたかもしれません
HCSのコンソールには、ただ一行だけ、「Mission complete」の文字が浮かんでいました
どこまでも青い空が広がっていた
どこまでも水平線が伸びていた
水平線には、積乱雲が立ち上る
静かな海だった
ただ一つ、海面から突き出す巨大な塔を除いて、他には何もなかった
雨上がりの後の世界は、夏風の通り抜ける、大洋に変わっていた――
ザーッ……ザザッ……ザーッ
……謎の飛行船団が上空に出現……
あれはいったい……!?
消えた……何だったのだろうか
しかし、あの姿は、ハイドラと戦った『グレムリン』に――
Ending...12/12
◆作製
作成時補助発動! 高圧!! 消費ENが 76 増加!!
作成時発動! 高圧軽量!! パーツ重量を -114 修正!!
試製高圧軽量制動障害誘発A-0を作製した!!
◆戦闘システム決定
アサルト に決定!!
◆アセンブル
操縦棺1に簡易操縦棺Aを装備した
脚部2に簡易軽二脚Aを装備した
スロット3に簡易エンジンBを装備した
スロット4に試製広域索敵榴弾砲A-0を装備した
スロット5に簡易エンジンBを装備した
スロット6に簡易領域瞬間霊送箱Aを装備した
スロット7に簡易領域瞬間霊送箱Aを装備した
スロット8に簡易領域瞬間霊送箱Aを装備した
スロット9に簡易重ブースターAを装備した
スロット10に簡易重ブースターAを装備した
スロット11に簡易電磁ブレードAを装備した
◆僚機設定
◆意思表示設定
意志設定……休暇
◆ミッション
ミッション設定……フリー
ユニオン活動
毛皮の無い灰狼の活動記録
『おにいちゃんへ。
落ち着いたら、一緒にクッキー買いにいきたいです。
それと、今度は、おにいちゃんのほうから、だっこして、もらいた……い、です……
……………つ、つうしん、おわり……!』
聞き届けた男は、ふぅむと感嘆とも呻きとも取れる唸りを上げた。
彼女なりに勇気を振り絞っての誘いなのだろう、ということは男にも想像がついた。以前二人で一晩過ごして以来、彼女が男に兄としての態度を求めてくることは無かった。余程自制していたのだろう。彼女のモチベーションを高めてやれることは男にとっても得なことだった。
すぐにツチノコに連絡をしたところ、応答したカラに『カロスは既に遺跡に居るわよ』とだけ伝えられ通信を切られた。男は再び呻きに似た唸りを上げた。
「そんなわけで、ファティマと買い物に行ってこようと思うんだけど、構わないかな」
「うん、私は大丈夫。気をつけて行ってきてね」
ジルに断りを入れても笑顔で二つ返事だった。男は久し振りに硬い義手で顎の下を擦った。余りいい予感がしなかった。
†
「はい。ロイドだけど、忙しくしてないかな」
『あ……!よかった、無事だったんだ』
「ああ〜……言ってなかったな、平気だって……心配かけてごめん。問題無いよ」
通信越しにファティマは大きく安堵の息を吐くのが聞き取れた。
「いや、悪い。済まない。本当に申し訳ない。
お詫びじゃないんだけど、連絡もらってたお誘い、今からでも平気かな」
『えっ、今……から?』
「俺としては今のうちの方がいいんだ。というより、今後何がどうなるかわからないしね。
都合のいい時間になったら連絡してもらえるかな」
『は、はい!準備しておくね』
「ゆっくりでいいよ。それじゃ」
慌てた様子のファティマを宥めて、通信を切った。
今のうちに少しリハビリしておくのも悪くない、男はそう考えながらガレージへと足を向けた。
†
二度のノックに応じて、ファティマがドアを開けて顔を覗かせた。
「レッ……ドさん…………?」
「うん?レッドだけど……何か変かな?」
先日と同様に輝くようなファティマの笑顔があっというまに曇っていき、男は逆に鼻白んだ。何かやらかしたかと慌てて五体を確認したが、手足はちゃんと人工皮膚膜で覆っているし、脚も逆関節状になってない。後は……と考えたところで、視界にかかっている自身の頭髪にようやく気がついた。
「こ、これか?!」
炭のように黒い髪の一房を引っ張って示した男に、ファティマはこくこくと不安げに頷いた。
「原因はわからんけど、だんだんとこうなってきちゃってね……中で話させてもらっていいかな」
「う、うん、入って」
罰が悪そうに指先でくるくると髪の毛をいじり続けながら、男はファティマに続いてリビングへと入った。
「ごめん。前と違って、どうも色をいじれてないみたいだ。
……今も試してみてるけど、今後はちゃんと染めなきゃ無理だな。便利だったんだが」
「えっと、無理しなくても……」
「君にとっては重大事、だろう?俺にとっても無理でも何でもない。
それなら遠慮は無用だよ。多分、兄妹(きょうだい)というのはそういうもの……であってるのかな」
男は無意味に指を踊らせながら、自信無く言葉尻を濁らせてそう言った。男なりの厚意はファティマにとり心の浮き立つような甘いものではあったが、その一方で男の炭のような黒髪と自壊しかけていたグレイハウンドの姿がどうしても不吉に重なっていた。
「大丈夫。死ぬってことはなさそうだよ。
ただ、一度死んでからあれこれ降って湧いたものが零れ落ちていってるだけだと思う」
ファティマの憂患は男も感じ取っていた。ただ、自分の対応が最善かについては全く自信が無かった。自信が無いまま、ファティマの柔らかく癖のない頭を硬い義肢で撫でた。
「あ……硬い」
「うん。最初に会った頃に使ってた義肢と同じ。
いつの間にか生えてた手足が突然溶けて消えたんで、また付き合い始めたわけだ」
ファティマの心中でいくつかの感情が真っ向から対立した。男は先の言葉を繰り返さなかった。代わりに、少女を促すように軽く頷いた。
「不便じゃないの?」
「かれこれ20年以上世話になってる。まあ、あれも便利だったけど、こっちの方が落ち着くな」
「どこか痛くないの?」
「少なくとも今のところは。昔からこいつと付き合うために体鍛えてるしね」
以前とは違って区切るように尋ねるファティマの頭を撫でながら、男は5年前を思い出していた。寿命を迎えた肉体から、培養細胞で再建した複製(クローン)へと記憶も精神も損ねることなく渡れた僥倖。正面から受容してくれたのはジルだけだった。ショックを受けていたベティが、事の次第を聞いて見せた渋面を忘れたことはなかった。あの時と同じ失敗はしていない、と断じる自信は無かった。しかし、ファティマに対しその不安を露呈させることだけはできないとも考えていた。彼女の求める、頼れる兄に許される態度ではないと決めつけていた。
ファティマは素直になることを選んだ。男が四肢を損ねたことを微塵も惜しんでいないのならば、何を躊躇うこともなかった。自身の髪を撫でる男の手に、自身の手を重ねた。軽く握ると、初めて自身の手を取った、あの硬い感触が返ってきた。
「でも、無理はしないでね。
無理した結果、最後にレッドさんがボロボロになるの、見たくないもん」
「心しておくよ」
苦笑する男に微笑み返して、ファティマは焦がれ続けていた硬い感触をじっと愛おしんだ。
†
カロスは目抜き通りの入り口で店を開いていた。
「このドゥルガーももう終わりだからね。まともなやつは救助便でどんどん出ていくからこんな場所が取れた。」
「子供達の様子はどうだ?洪水が出たと流れてるが。バニラクッキー20本。」
そんなに、と小さく声を上げたファティマに軽くウィンクして、カロスは大きな紙袋を二つ突き出した。
「500クレジットね。皆のんびり暮らしてるよ。1000年毎にこの手の面倒があるけど、箱がいいんで楽なもんだよ。
こんな大所帯で逃げるのは初めてだけど、まあなんとでもするさ。」
「有難う。それじゃあ後は宜しく頼む。」
「お前も息災でね。お嬢ちゃんも、生き残れたらまた買ってくれ。」
「はい、また、買いに行きます」
からからと笑いながら手を振るカロスに、ファティマはぺこりとお辞儀を返した。男は一瞥しただけだった。行こうか、と声を掛けて、少女の返事を待たずに踵を返した。
「こんな買っちゃって、よかったの?」
「半分は俺の買い溜めだ。保存状態が良くてたっぷり日持ちするから心配いらないよ、ゆっくり食べてくれ。
それに、天変地異と遺跡の崩壊と……二度と店を開けないかもしれないからね」
ファティマの住まいまでの僅かな距離を連れ立って歩きながら、男はふと脚を止めて少女へと振り向いた。
「俺はこの先何があろうとも、その時々であらゆる手段を駆使して生き残る可能性を追求する。
……その時、ひょっとすると俺は君と会ったり話したりできなくなるかもしれない」
「………………」
「可能な限りそうはならないようにするけどね」
ファティマもニュースを聞いていないわけではない。地上が容易ならざる状況に陥っていることは朧げながら把握していた。
「俺の言ったこと、覚えておいてくれ。自分のできることを果たすこと。できないことは助けを得ること。
その内訳が何であれ、それが生きていく力だ。君と君に関わる者が自由に生きていくために請求される対価だ」
「不安に、させないで……!」
押し黙っていたファティマが耐えかねたように切り込んだ。首を横に振り乱し、涙を湛えた瞳で睨むように男を見つめ、その胸のあたりに頭から突っかかった。
「これじゃあまるで、最後のお別れみたいじゃん……」
「逆だよ。そうならないように、君にも強かに生きて欲しいだけだ」
言い方悪かったな、ごめんと言いながら、男は自分の胸に顔を埋めるファティマを慎重に抱き締めた。後ろに回した手でファティマの小さな背中を撫で、おずおずと見上げてくる顔を覗き込んだ。
「甘く見積もっていいなら、俺と君はそれぞれが十分に対価を支払い合えたと思う。
これっきりなんて考えないでくれ。何かあっても、きっと兄妹(おれたち)はまたお互いを探し当てられるさ。
だから、君もうまく生き存えてくれ。何かあったら助け合おう。損はさせない。きっと、お互いいい感じになれるさ」
ファティマの端が滲んだ目に、男は軽く頷いて微笑んだ。ファティマもこくりと頷いて応じた。
男はファティマを離すと、小さな手を取り、提げていた紙袋の一つを握らせた。
「……どんな時も、諦めるなよ。面倒が終わったらまた会おう」
「きっとだよ。レッドさんも、死なないで……」
「なんとかするさ」
「なんとか、じゃなくって、絶対、だからね」
男は口を閉じて、軽く頷くに留めた。それが彼の虚勢の限界だった。
落ち着いたら、一緒にクッキー買いにいきたいです。
それと、今度は、おにいちゃんのほうから、だっこして、もらいた……い、です……
……………つ、つうしん、おわり……!』
聞き届けた男は、ふぅむと感嘆とも呻きとも取れる唸りを上げた。
彼女なりに勇気を振り絞っての誘いなのだろう、ということは男にも想像がついた。以前二人で一晩過ごして以来、彼女が男に兄としての態度を求めてくることは無かった。余程自制していたのだろう。彼女のモチベーションを高めてやれることは男にとっても得なことだった。
すぐにツチノコに連絡をしたところ、応答したカラに『カロスは既に遺跡に居るわよ』とだけ伝えられ通信を切られた。男は再び呻きに似た唸りを上げた。
「そんなわけで、ファティマと買い物に行ってこようと思うんだけど、構わないかな」
「うん、私は大丈夫。気をつけて行ってきてね」
ジルに断りを入れても笑顔で二つ返事だった。男は久し振りに硬い義手で顎の下を擦った。余りいい予感がしなかった。
†
「はい。ロイドだけど、忙しくしてないかな」
『あ……!よかった、無事だったんだ』
「ああ〜……言ってなかったな、平気だって……心配かけてごめん。問題無いよ」
通信越しにファティマは大きく安堵の息を吐くのが聞き取れた。
「いや、悪い。済まない。本当に申し訳ない。
お詫びじゃないんだけど、連絡もらってたお誘い、今からでも平気かな」
『えっ、今……から?』
「俺としては今のうちの方がいいんだ。というより、今後何がどうなるかわからないしね。
都合のいい時間になったら連絡してもらえるかな」
『は、はい!準備しておくね』
「ゆっくりでいいよ。それじゃ」
慌てた様子のファティマを宥めて、通信を切った。
今のうちに少しリハビリしておくのも悪くない、男はそう考えながらガレージへと足を向けた。
†
二度のノックに応じて、ファティマがドアを開けて顔を覗かせた。
「レッ……ドさん…………?」
「うん?レッドだけど……何か変かな?」
先日と同様に輝くようなファティマの笑顔があっというまに曇っていき、男は逆に鼻白んだ。何かやらかしたかと慌てて五体を確認したが、手足はちゃんと人工皮膚膜で覆っているし、脚も逆関節状になってない。後は……と考えたところで、視界にかかっている自身の頭髪にようやく気がついた。
「こ、これか?!」
炭のように黒い髪の一房を引っ張って示した男に、ファティマはこくこくと不安げに頷いた。
「原因はわからんけど、だんだんとこうなってきちゃってね……中で話させてもらっていいかな」
「う、うん、入って」
罰が悪そうに指先でくるくると髪の毛をいじり続けながら、男はファティマに続いてリビングへと入った。
「ごめん。前と違って、どうも色をいじれてないみたいだ。
……今も試してみてるけど、今後はちゃんと染めなきゃ無理だな。便利だったんだが」
「えっと、無理しなくても……」
「君にとっては重大事、だろう?俺にとっても無理でも何でもない。
それなら遠慮は無用だよ。多分、兄妹(きょうだい)というのはそういうもの……であってるのかな」
男は無意味に指を踊らせながら、自信無く言葉尻を濁らせてそう言った。男なりの厚意はファティマにとり心の浮き立つような甘いものではあったが、その一方で男の炭のような黒髪と自壊しかけていたグレイハウンドの姿がどうしても不吉に重なっていた。
「大丈夫。死ぬってことはなさそうだよ。
ただ、一度死んでからあれこれ降って湧いたものが零れ落ちていってるだけだと思う」
ファティマの憂患は男も感じ取っていた。ただ、自分の対応が最善かについては全く自信が無かった。自信が無いまま、ファティマの柔らかく癖のない頭を硬い義肢で撫でた。
「あ……硬い」
「うん。最初に会った頃に使ってた義肢と同じ。
いつの間にか生えてた手足が突然溶けて消えたんで、また付き合い始めたわけだ」
ファティマの心中でいくつかの感情が真っ向から対立した。男は先の言葉を繰り返さなかった。代わりに、少女を促すように軽く頷いた。
「不便じゃないの?」
「かれこれ20年以上世話になってる。まあ、あれも便利だったけど、こっちの方が落ち着くな」
「どこか痛くないの?」
「少なくとも今のところは。昔からこいつと付き合うために体鍛えてるしね」
以前とは違って区切るように尋ねるファティマの頭を撫でながら、男は5年前を思い出していた。寿命を迎えた肉体から、培養細胞で再建した複製(クローン)へと記憶も精神も損ねることなく渡れた僥倖。正面から受容してくれたのはジルだけだった。ショックを受けていたベティが、事の次第を聞いて見せた渋面を忘れたことはなかった。あの時と同じ失敗はしていない、と断じる自信は無かった。しかし、ファティマに対しその不安を露呈させることだけはできないとも考えていた。彼女の求める、頼れる兄に許される態度ではないと決めつけていた。
ファティマは素直になることを選んだ。男が四肢を損ねたことを微塵も惜しんでいないのならば、何を躊躇うこともなかった。自身の髪を撫でる男の手に、自身の手を重ねた。軽く握ると、初めて自身の手を取った、あの硬い感触が返ってきた。
「でも、無理はしないでね。
無理した結果、最後にレッドさんがボロボロになるの、見たくないもん」
「心しておくよ」
苦笑する男に微笑み返して、ファティマは焦がれ続けていた硬い感触をじっと愛おしんだ。
†
カロスは目抜き通りの入り口で店を開いていた。
「このドゥルガーももう終わりだからね。まともなやつは救助便でどんどん出ていくからこんな場所が取れた。」
「子供達の様子はどうだ?洪水が出たと流れてるが。バニラクッキー20本。」
そんなに、と小さく声を上げたファティマに軽くウィンクして、カロスは大きな紙袋を二つ突き出した。
「500クレジットね。皆のんびり暮らしてるよ。1000年毎にこの手の面倒があるけど、箱がいいんで楽なもんだよ。
こんな大所帯で逃げるのは初めてだけど、まあなんとでもするさ。」
「有難う。それじゃあ後は宜しく頼む。」
「お前も息災でね。お嬢ちゃんも、生き残れたらまた買ってくれ。」
「はい、また、買いに行きます」
からからと笑いながら手を振るカロスに、ファティマはぺこりとお辞儀を返した。男は一瞥しただけだった。行こうか、と声を掛けて、少女の返事を待たずに踵を返した。
「こんな買っちゃって、よかったの?」
「半分は俺の買い溜めだ。保存状態が良くてたっぷり日持ちするから心配いらないよ、ゆっくり食べてくれ。
それに、天変地異と遺跡の崩壊と……二度と店を開けないかもしれないからね」
ファティマの住まいまでの僅かな距離を連れ立って歩きながら、男はふと脚を止めて少女へと振り向いた。
「俺はこの先何があろうとも、その時々であらゆる手段を駆使して生き残る可能性を追求する。
……その時、ひょっとすると俺は君と会ったり話したりできなくなるかもしれない」
「………………」
「可能な限りそうはならないようにするけどね」
ファティマもニュースを聞いていないわけではない。地上が容易ならざる状況に陥っていることは朧げながら把握していた。
「俺の言ったこと、覚えておいてくれ。自分のできることを果たすこと。できないことは助けを得ること。
その内訳が何であれ、それが生きていく力だ。君と君に関わる者が自由に生きていくために請求される対価だ」
「不安に、させないで……!」
押し黙っていたファティマが耐えかねたように切り込んだ。首を横に振り乱し、涙を湛えた瞳で睨むように男を見つめ、その胸のあたりに頭から突っかかった。
「これじゃあまるで、最後のお別れみたいじゃん……」
「逆だよ。そうならないように、君にも強かに生きて欲しいだけだ」
言い方悪かったな、ごめんと言いながら、男は自分の胸に顔を埋めるファティマを慎重に抱き締めた。後ろに回した手でファティマの小さな背中を撫で、おずおずと見上げてくる顔を覗き込んだ。
「甘く見積もっていいなら、俺と君はそれぞれが十分に対価を支払い合えたと思う。
これっきりなんて考えないでくれ。何かあっても、きっと兄妹(おれたち)はまたお互いを探し当てられるさ。
だから、君もうまく生き存えてくれ。何かあったら助け合おう。損はさせない。きっと、お互いいい感じになれるさ」
ファティマの端が滲んだ目に、男は軽く頷いて微笑んだ。ファティマもこくりと頷いて応じた。
男はファティマを離すと、小さな手を取り、提げていた紙袋の一つを握らせた。
「……どんな時も、諦めるなよ。面倒が終わったらまた会おう」
「きっとだよ。レッドさんも、死なないで……」
「なんとかするさ」
「なんとか、じゃなくって、絶対、だからね」
男は口を閉じて、軽く頷くに留めた。それが彼の虚勢の限界だった。
ユニオン設備……なし!!
ユニオン連帯
……なし!!
ユニオン金庫……11398c
利子配当…………1139c
適性の訓練をしました
適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
適性の訓練をしました適性が1上昇した
100c支払い、今回の戦闘においてAPを10%強化した
Anubis 「[献金しました] 」 |
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘報酬
戦闘収入 2000
追加収入 55
攻撃戦果補正8.04%
支援戦果補正10.85%
防衛戦果補正23.92%
未確認機補正7%
敵警戒値補正0.674%
追い上げ補正3.1%
合計現金収入3387
--弾薬費請求 -150
--装甲費請求 -34
--整備控除修正額331
整備請求額 0
ユニオン費 -96
手当金 100
◆反応値が10成長しました
◆整備値が7成長しました
◆経験値が105増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
追加収入 55
攻撃戦果補正8.04%
支援戦果補正10.85%
防衛戦果補正23.92%
未確認機補正7%
敵警戒値補正0.674%
追い上げ補正3.1%
合計現金収入3387
--弾薬費請求 -150
--装甲費請求 -34
--整備控除修正額331
整備請求額 0
ユニオン費 -96
手当金 100
◆反応値が10成長しました
◆整備値が7成長しました
◆経験値が105増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
キャラデータ
名前
ゴーグルの少年
愛称
ゴーグルの少年
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プロフィール
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
__0__1__2__3__4__5__6__7 __8__9_10_11_12_13_14_15 _16_17_18_19_20_21_22_23 |
機体データ |
|
|
1 | 操縦棺A | 簡易操縦棺A [20/臂力/---]《装備:1》 | ▼詳細 |
---|---|---|---|
2 | 軽二脚A | 簡易軽二脚A [20/臂力/---]《装備:2》 機動[686] 跳躍[175] AP[438] 旋回速度[659] 防御属性[物理] 防御値[360] 貯水量[87] 積載量[1900] 消費EN[270] 金額[360] 重量[700] [二脚] *作者* |
▼詳細 |
3 | エンジンB | 簡易エンジンB [20/臂力/---]《装備:3》 | ▼詳細 |
4 | 榴弾砲A | 試製広域索敵榴弾砲A-0 [36/広域索敵/変形]《装備:4》 火力[2500] 発射数[3] 防御属性[火炎] 防御値[547] 精度[333] 貯水量[111] 弾数[3] 武器属性[衝撃] 異常追加[5] 消費EN[110] 金額[456] 弾薬費[150] 重量[1200] [物理射撃] *作者* |
▼詳細 |
5 | エンジンB | 簡易エンジンB [20/臂力/---]《装備:5》 | ▼詳細 |
6 | 領域瞬間霊送箱A | 簡易領域瞬間霊送箱A [20/臂力/---]《装備:6》 | ▼詳細 |
7 | 領域瞬間霊送箱A | 簡易領域瞬間霊送箱A [20/臂力/---]《装備:7》 | ▼詳細 |
8 | 領域瞬間霊送箱A | 簡易領域瞬間霊送箱A [20/臂力/---]《装備:8》 | ▼詳細 |
9 | 重ブースターA | 簡易重ブースターA [20/臂力/---]《装備:9》 | ▼詳細 |
10 | 重ブースターA | 簡易重ブースターA [20/臂力/---]《装備:10》 | ▼詳細 |
11 | 電磁ブレードA | 簡易電磁ブレードA [20/臂力/---]《装備:11》 火力[2091] 連撃数[1] 防御属性[物理] 防御値[684] 精度[70] 貯水量[219] 弾数[9999] 武器属性[貫通] 異常追加[30] 消費EN[1080] 金額[360] 重量[200] [電子格闘] *作者* |
▼詳細 |
12 | パンツァークリンゲA | 『追想の影打ち』 [20/臂力/---] 火力[1634] 連撃数[1] 防御属性[粒子] 防御値[810] 貯水量[333] 弾数[8] 武器属性[衝撃] 異常追加[46] 消費EN[18] 金額[360] 弾薬費[20] 重量[170] [物理格闘] *作者* |
▼詳細 |
13 | パンツァークリンゲA | パンツァークリンゲA設計書 [20/貯水/---] 特殊B[80] 貯水量[24] [設計書] |
▼詳細 |
14 | 素材 | 粒子吸着材20 [20/耐粒/---] [素材] |
▼詳細 |
15 | エンジンE | 『ウイスキー』 [35/重変形/高圧変形] | ▼詳細 |
16 | 素材 | 加速装置36 [36/機動/---] [素材] |
▼詳細 |
17 | エンジンE | エンジンE設計書 [34/---/---] 金額[600] [設計書] |
▼詳細 |
18 | 速射砲A | 速射砲A設計書 [34/---/---] 金額[600] [設計書] |
▼詳細 |
19 | 素材 | ラジウム卵36 [36/加圧卵/---] [素材] |
▼詳細 |
20 | 頭部A | 試製変形頭部A-0 [37/変形/薄装貯水] | ▼詳細 |
21 | 制動障害誘発A | 試製高圧軽量制動障害誘発A-0 [38/高圧軽量/AP回復] | ▼詳細 |
22 | --- | --- | --- |
23 | 素材 | 反動吸収機構26 [26/変形/---] [素材] |
▼詳細 |
24 | 素材 | 姿勢制御装置26 [26/飛行/---] [素材] |
▼詳細 |
25 | 素材 | 反応スプリング27 [27/跳躍/---] [素材] |
▼詳細 |
26 | 素材 | 姿勢制御装置27 [27/飛行/---] [素材] |
▼詳細 |
27 | FCSC | 試製精度FCSC-0 [27/精度/耐物] | ▼詳細 |
28 | 領域瞬間霊送箱A | 試製AP回復領域瞬間霊送箱A-0 [28/AP回復/耐霊] | ▼詳細 |
29 | 素材 | 反応スプリング30 [30/跳躍/---] [素材] |
▼詳細 |
30 | パンツァークリンゲA | 『偽影』 [29/重霊障/耐火] 火力[1892] 連撃数[1] 防御属性[火炎] 防御値[977] 貯水量[383] 弾数[8] 武器属性[衝撃] 異常追加[46] 消費EN[20] 金額[414] 弾薬費[20] 重量[228] [物理格闘] *作者* |
▼詳細 |