◆一撃火力機体

◆◆概要◆◆

一撃火力機体とは
一撃一殺、あまりにも強すぎる火力で敵を粉砕する機体。かなり芸術点が高いが、場合によっては、その活躍を見る機会もなく終わることも

◆◆登場人物◆◆

ワンパンチ太郎
伝説の格闘術を継承する拳法使い。ただひたすら機を待つ姿は巌のごとし。趣味でグレムリンテイマーとガーデニングを嗜む

ワンパンチ太郎
「……滅さん」

TsCオペレーター『ミル』
解説はミルさん。金魚を飼っている

TsC通信士『ミル』
「今日のコーデいい感じ♪」

冷凍されたバナナ
破壊目標

冷凍バナナ
「……」

◆◆破壊、その先へ◆◆

ワンパンチ太郎
「……破壊とは、いったい」

TsC通信士『ミル』
「正拳突きスタイルで固まって何を言うのかと思えば」

ワンパンチ太郎
「破壊……それを知りたい」

TsC通信士『ミル』
「じゃあ、グレムリンで敵機を破壊する方法をレクチュア~しましょう」

◆◆火力、それは力◆◆

ワンパンチ太郎
「俺に足りないもの、とは」

TsC通信士『ミル』
「まず、ダメージを出すのに必要なパズルのピースを集めましょう」

ワンパンチ太郎
「ルルブによると、出力とあるな」

TsC通信士『ミル』
「それは罠です」

ワンパンチ太郎
「罠……だと!?」

TsC通信士『ミル』
「現状、出力を増やすギミックはあまりないので、考える必要はないのです。それよりも重要なのは……次火力強化です」

ワンパンチ太郎
「ほう? 詳しく聞こうか」

TsC通信士『ミル』
「次火力強化はダメージを跳ねさせる自己バフみたいなものです。よくあるでしょう、次のダメージを2倍にしたり。次火力強化を積むだけでダメージは何倍にも跳ねますし、次火力強化効果は無数にあります」

ワンパンチ太郎
「つまり、次の火力を強化すれば、敵は死ぬ。そう言いたいわけだな」

TsC通信士『ミル』
「そゆこと! じゃ、どうすれば次火力強化が手に入るか、レッスンしちゃいましょう」

◆◆パーツの真の力◆◆

TsC通信士『ミル』
「次火力強化がどこに眠っているかというと、ほぼすべて、タイミング効果でスヤスヤしています」

ワンパンチ太郎
「タイミング……聞きなれぬな」

TsC通信士『ミル』
「簡単に説明すると、特定の状況下で自動的に発揮されるスキルのようなものですね。攻撃するたびに発動したり、逆に攻撃を受けるとかかったなぁ!発動したり。それが全てのパーツに設定されています」

ワンパンチ太郎
「ほう、ただのパーツにしてはなかなかやりおる」

TsC通信士『ミル』
「タイミング効果はパーツに素材を2個以上付加すると発揮されるようになります」

ワンパンチ太郎
「タダでは力を貸さん、ということか」

TsC通信士『ミル』
「素材は継続シートで購入できます。それをこねこねして、完成っ。今回は電磁ブレードを作製して、適当な素材を付加してください」

【Tips】電磁ブレード……【加速時】自機:次火力強化
ワンパンチ太郎
「俺はどこかで似たような行為をしたことがあるような……素材……周回……限界突破……スキル覚醒……う、うおおおおおお!!!」

TsC通信士『ミル』
「じゃ、準備できましたね~~~」

◆◆連鎖する破壊力◆◆

ワンパンチ太郎
「うおおお! 電磁ブレード抜刀術、参るッッッ」

 ~ しばらくお待ちください ~ 

ワンパンチ太郎
「な、なぜ発動しない……次火力強化」

TsC通信士『ミル』
「それもそのはず。電磁ブレードの発動タイミングは加速時、です」

ワンパンチ太郎
「加速!? 加速とは……?」

TsC通信士『ミル』
加速は一時的に行動速度をバフする効果で、やっぱりタイミング効果で発揮することができます」

ワンパンチ太郎
「むう、つまり、コンボ前提、ということなのか……」

TsC通信士『ミル』
「そゆこと! じゃ、加速パーツを用意しちゃいましょ」

TsC通信士『ミル』
「今回は加速をトリガーにしたけど、別に被攻撃時とか、他のでもいいよ。とにかく、攻撃する前にできるだけ発動できるタイミングを選んで、次火力強化を累積させるの」

ワンパンチ太郎
「フッ、だんだんわかってきたぞ。つまり、攻撃するまでにどれだけ次火力強化を重ねられるか、が勝負なのだな」

TsC通信士『ミル』
「やるじゃんじゃん! それじゃ、この騎士操縦棺を作製して、素材を付加して、タイミング効果を発揮させましょ」

【Tips】騎士操縦棺……【ターン開始時】自機:加速
ワンパンチ太郎
「う、うおおおお! ターンが経過するたびに機体に破壊力が漲ってくる!!!」

◆◆力のフォーカス◆◆

ワンパンチ太郎
「し、しまった! まだ次火力強化が温まっていないのに、機体が……加速してしまう!!」

 ~ しばらくお待ちください ~ 

ワンパンチ太郎
「無駄撃ちとは……こんなはずでは」

TsC通信士『ミル』
「そう、加速を多用するほど、機体は加速して、攻撃するタイミングが早まってしまうの。これじゃのんびり力を溜められないよね。思い出して、明鏡止水の心を……」

ワンパンチ太郎
「邪念を払い……不動なる心を……」

TsC通信士『ミル』
「関係ないですね。重要なのは、素材の……消費です!」

ワンパンチ太郎
「消費にいったい何の関係が!?」

TsC通信士『ミル』
「タイミング効果の効果量は、パーツの消費が高いほど強力になるし、消費が少ないほど弱くなるの。ここまで言えば分かっちゃうよね~~~~」

ワンパンチ太郎
「そうか! わかったぞ。加速を弱く……次火力強化に全ての消費を費やし、我が全身全霊の一撃へと……そうだったのか」

ワンパンチ太郎
「穏やかな心……騎士操縦棺には消費を乗せず……」

ワンパンチ太郎
「猛き心……電磁ブレードには怒りの高消費素材を……」

TsC通信士『ミル』
「消費合計が出力合計よりも高いとペナルティだから、そこは忘れずにね~~」

ワンパンチ太郎
「見えた……俺の、全ての、一撃が、これだ! 破ァ!!」

◆◆諸刃の剣◆◆

冷凍バナナ
(カキィン)

ワンパンチ太郎
「ふ、防がれた……だと!?」

TsC通信士『ミル』
「あー……敵の耐久が高すぎたんですね」

ワンパンチ太郎
「ま、まだやることがあるのか!?」

TsC通信士『ミル』
「耐久はダメージを軽減する、いわば防御力。これが高すぎると、ダメージが完全に防がれることもあるんだ。これはもう一人ではどうしようもないね。なんでって、耐久は攻撃しないと下げられないし、次火力強化に特化したあなたの機体じゃ、敵の耐久をデバフする枠はないもの」

ワンパンチ太郎
「そ、そんな……もはやこれまで」

???
「そうとも限らないぜ!!」

ワンパンチ太郎
「お、お前は……耐久デバフマン!!」

耐久デバフマン
「べそかきやがって。俺だけじゃないぜ、なぁ!」

索敵マン
「ったく、俺がいないと攻撃の一つも当てられないくせしてよ」

耐久壁マン
「敵の攻撃は俺に任せな。あとは……お前の番だ」

ワンパンチ太郎
「みんな、ありがとう……俺は、この拳にかける。俺の心、怒り、そして仲間の想い……全てを乗せて」

ワンパンチ太郎
「破ァアアアアアアア!!」

おそうじおじいさん
「いつまでやっとるんじゃ、もう戦闘は終わって、みんな帰ってるぞい」

ワンパンチ太郎
「…………」

その拳は大器晩成。時には振るうことなく終わることもある。けれども、一撃火力機体。その拳は一撃一殺。また逢う日まで