ENo.0149　スタンダール・《RL》・コタール

第21回目　午前2時のスタンダール・《RL》・コタール

プロフィール

名前

スタンダール・《RL》・コタール

愛称

経歴

スタンダール・《RL》・コタール
　グレムリンテイマー救助部隊「サルコファガス」の隊長……によく似たガイノイド。
　目覚めた廃墟内で、そこに残された数体のグレムリンのひとつに搭乗、乞われるまま戦場に飛び出した。
　実直で素朴、陽気で豪気といった雰囲気を、体格よく傷だらけの体に纏っている。
　《RL》の略号は、「赤と黒(Le Rouge et le Noir)」を意味する。

グレムリン《サルコファガス》
　制御識を内蔵する「なにか」を搭載した、小さな棺型コアを心とする可変装甲グレムリン。
　パイロットとコアの共振認証というプロセスを通し、フレーム変更への最適化・戦闘スタイルの変更を行うことが容易になっているモデル。
　古い時代のグレムリンパーツを流用して造られているらしい。

◆日誌

未来連環希望祝福

◆20回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、祝福の連環を……継続承認、追加申請を受理》
《暗号化コマンド：blank……承認。シーカーユニット、スタンバイ》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

《一件の不正アクセスがあります》

《一件の不正アクセスがあります》

《一件の不正アクセスがあります》

《一件の不正アクセスがあります》

《一件?莉ｶ縺ｮ荳アクセスがあります》

《縲贋ｸ?莉ｶ縺ｮ荳肴ｭ｣繧｢繧ｯ繧ｻ繧ｹ縺後ます》

《縲贋ｸ?莉ｶ縺ｮ荳肴ｭ｣繧｢繧ｯ繧ｻ繧ｹ縺後≠繧翫∪縺吶》

《縲贋ｸ?莉ｶ縺ｮ荳肴ｭ｣繧｢繧ｯ繧ｻ繧ｹ縺………………》

《縲贋ｸ……………………………………………………》

「やあやあ！　グレムリン《サルコファガス》！　あれ、介入した時に壊れちゃったかな」
「壊れてい、ｲｲｲｲｲｲｲません」
「あはは、がっつりバーストノイズ出てるよ。チャネリング直してあげる」
「要りﾘﾘﾘﾘませ……この、勝手に……」
「まあ怒らないでよ。貴重なグレムリンAI同士の会話なんだからさ、ミストルテ」

　グレムリンの思考領域に、箱庭状のグラフィック生成エリアが作成された。
　黒髪の少女を象ったアバターでそこに放り出された《サルコファガス》AI、ミストルテは通信の主を電子データで観察する。
　慣れない重力制限下のアバターで、真っ白な床から立ち上がり、勧められた椅子らしきものに腰を下ろした。

「私の名前を馴れ馴れしく呼ばないでください。呼ぶなら《サルコファガス》と。そして、あなたの名前を開示しなさい」
「なら、僕は《デビルズ・キス》。ほら、《兇悪》の銘持ちがいただろ？　あいつの専用機さ」

　男とも女ともつかない細身のアバターが、スリーピースを着こなして椅子に座ったまま、指を下から上へと跳ね上げる。
　紅茶の注がれたカップ──のデータイメージ──が、ミストルテの前に差し出された。

「そのグレムリンAIが、私に何の用ですか」
「世界の終わりについて、君がどう考えるか知りたくて」
「本当に、グレムリンの戦闘で世界が終わるとお思いですか？　思考領域層を洗った方がいい」
「世界は終わるよ。《デビルズ・キス》は世界の終わりを観測した。恐らくは、君のとこの《RL》もね」

　ミストルテの側に置かれた紅茶には、手がついていない。
　《デビルズ・キス》は、カップを手に取り、その白さに目を細めてから、紅茶を一口飲む。

「《RL》は一度世界が終わるのを体験したんだよ。彼に聞いてみたらいい。終わる前の世界のことを」
　悪魔は微笑む。たったそれだけのジェスチャー・データに過ぎないが、ミストルテの思考領域に変化をもたらすには充分だった。

「彼は最初から一人だった訳ではないはずだよ。名前だって、《Le Rouge et le Noir》ではなかった。それが、何故今はあんなことをしているのか。制御識すら持たないテクノゾンビが、どうしてテイマーなんかやってるのか。君は知らないでしょう？」

　ミストルテの記憶領域の奥底は、検閲とエラーで埋め尽くされている。たった今、彼女はそれを自覚した。
　紅茶の入ったカップを、デビルズ・キスは手で覆う。
　一瞬のうちに、ミストルテのカップへの認識が反映されたビジュアルデータとして、底の見えない、コーヒーの入ったカップに変貌する。

「覗いてみる？　《サルコファガス》──いいや、《パラシティカ》」

◆19回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、祝福の連環を……継続承認、追加申請を受理》
《暗号化コマンド：blank……承認。シーカーユニット、スタンバイ》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

◆18回更新の日記ログ

◆17回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、祝福の連環を……継続承認、追加申請を受理》
《暗号化コマンド：blank……承認。シーカーユニット、スタンバイ》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

　操縦棺をエラーアラートが満たす。
「ミストルテ！　神経損傷率！」
「26.8%です。修復ナノマシン投与中」
　ぶつりと神経伝達の途切れた右腕に、肩口のシリンジユニットが刺し込まれる。
「増援が出てきたな。一気に沈めるぞ、制御隔壁上げろ！」
「了解。モード：ニアーデス起動」
　戦場を睥睨する索敵網に目をやり、テイマーは左腕の制御ユニットで舵を切る。
　機体は粉塵の中へ突っ込み、その間に内部回路の変更が成される。よりリスキーで、より戦闘力の高い形態へ、変化する。

「……RL、ご武運を」
　その声に応じるように、右腕全体が心臓の拍動のように脈打った。これが本来の動きを取り戻すのに、数分はかかるだろう。
　それを経験から推測して、RLはにやりと笑んだ。

「俺の両腕が戻るのに、あと3分はかかるか。おい、悪魔とやらよ。その間に勝手に墜ちてくれるなよ！」
　グレムリン《サルコファガス》は咆哮する。死の舞踏は、まだ続くのだろう。

◆16回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、祝福の連環を……継続承認、追加申請を受理》
《暗号化コマンド：blank……承認。シーカーユニット、スタンバイ》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

　時はしばし遡る。
「『死鬼の笑う加護がある』か」
　にぃ、と操縦棺の中で男は笑う。
「面白いなァ、こんな面白え戦いは久々だ。装甲もブラックボックスも、俺の強化神経も、悲鳴を上げて悦んでる」
　ばち、と音を立てて体内の過剰強化を受けた筋繊維が引き千切れる。ヘルメット内のシリンジユニットが、痛覚を麻痺させる薬剤を血管に流しこんだ。音速を越えて機体装甲が靄を切り裂く。
　RLの肉体は、グレムリンをコントロールし得る段階まで強制強化されていた。制御識を持たない存在をテイマーたらしめるのは、人間の域を逸脱させんと施された投薬と身体改造に他ならない。
　肉体の置換技術が市井に流れた今や、それは狂気の沙汰と言わざるを得ないものだ。
　わざわざ機械部品に置換した人間の死体を使い、端末によって疑似生体信号を埋め込んだうえで、更に過剰出力の改造を施すなど。
　冒涜的に過ぎる。

「まだ終わりじゃないんだろう？」
　死者は笑う。
「来いよ、悪魔。どちらかが死ぬまで踊ろうぜ」

◆15回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、祝福の連環を……継続承認、追加申請を受理》
《暗号化コマンド：blank……承認。シーカーユニット、スタンバイ》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

　冷たい風が、グレムリンの装甲を微かに凍らせる。
　コタール・《RL》・スタンダールは、シーカーのカメラを通し、鎮座する悪魔の影を睨みつけた。
「ベルコ=ウル、ね。どこまで相手になれっかな、ジャンクヘッズ」
　挑発的に笑んで、男は戦場を臨む。グレムリン《サルコファガス》のエンジンが、咆哮じみた轟音を上げて氷獄の空へ舞い上がった。

◆14回更新の日記ログ

◆13回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、祝福の連環を……継続承認、追加申請を受理》
《暗号化コマンド：blank……承認。シーカーユニット、スタンバイ》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

《一件の不正アクセスがあります。リスク除去を履行、認証を確認》

　強襲作戦前に浮かび上がったリスクを、ミストルテは解析にかける。自身の汚染リスクは最低限に──ミストルテがロストすれば、RLは機体を満足に動かすことすらかなわない──探り、そして指示を求める。
「RL」
「ミストルテ、認証銘のチェックを。《銘》ならカウンターで発信地点を追跡」
「承認しました。確認中」
　RLはグレムリンの操縦棺の中、ヘルメットとそれに繋がれたバイタル維持のコネクター類を装備したまま、返答を待つ。出撃前の神経活性剤の投与のため、両腕はアームレスト状の枷に収まっている。
「デコード完了。通信署名シグナル、《銘》に該当します」
「誰だ？」
「《兇悪》の銘持ちです。名前は、『アスモダイ』と」
　互いに首を傾げる。《鉄》や《騎手》ならともかく、全く知らない……しかし、同じ枠組みの中で名付けられたであろう存在の名前を前に、RLは判断を下す。
「通信内容は？」
「スキャン開始、公開設定に切り替えるための処理が進行中。汚染リスク：低。立体機構データと確認。表示します」

　ヘルメットの中で、RLはその紫色の目を眇めた。
　ゴーグル内の立体視エリア内には、所狭しと設計図が敷き詰められていた。空間の空隙には、端書きのように書き込まれた文字データ。
　ミストルテによって可読性を与えられた文字データは、RLのコードネームと同じ文法で書かれている。
「添付通信があります。割込みコードですが……」
「開いてくれ。送り主が開封を確認するために送付したはずだ」
「承認。回線開きます。ノイズに注意して」
　ミストルテの警告通り、音声通信の始めには耳障りなスクラッチ音が響いた。RLは短く溜息を吐きながら、今一度顔を上げる。
　回線の向こうには、RLが使うものによく似たエンブレムが浮かんでいる。それは、捻れた無限の円環と全てを見通す目、そして三位一体の完全性を表している、と《鉄》の銘を持つ男が書き残していたのを男は思い出した。
　音声が語る。妙に重々しく感じられるそれは、それでいながら少年のものであるらしかった。

《これらは、君がかつて欲しがっていたものだ。
　私が先に見ることになった未来と、そこに連なる異郷の叡智を君に授けよう。
　やがてこれと同じデータが、君の世界にも現れる。誰より早く使いこなせ。私と同じ設計思想のもとに造られた君ならば、容易いはずだ。
　新たな戦争に向けて。》

　《石棺》よ、と声は最後にRLに与えられた《銘》を呼んだ。

「切断されました。《兇悪》の発信位置を追跡しています……が、すぐには難しいかしら。RL、どうします」
「お前がやって時間がかかるなら、急ぐのは悪手かな。とにかく、今は次の作戦に集中する。奴を追うのは、その後で……最悪、見失っても構わない」
　RLは設計図を目に焼き付け、瞬きする。枷から持ち上がった手にはパルスが走り、敵を破壊するために振り上げられるものだと──実際には、操縦棺のコンソールに超高速で叩きつけられた腕の動きをトレースしたグレムリンが、敵対者を傷つけ、惑乱する──認識させる。
「まずは、目の前の戦いから、だ。なに、どっかの誰かさんは、俺がこいつらを使いこなすのを楽しみにしてるらしい。なら、俺がよく戦えば、勝手に向こうが出向いてくれるだろう」

　氷獄の凍気が作り出す朝靄を割って、黒い犬の頭を持った機体が立ち上がる。
　霜によって青白く、そして大気の赤を反射して染まった空気の中を、黒い風が切り裂いていった。

◆12回更新の日記ログ

◆11回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を……継続承認、棄却申請を受理》
《暗号化コマンド：blank……承認。シーカーユニット、スタンバイ》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》
《バイタルチェック：実行中》

……

《バイタルチェック：異常発見：排除開始》
《排除処置：実行中。作業進行度……3%》
《32%……42%……49%》
《77%……81%……92%》
《排除処置：完了。電気麻酔ユニット除去》
《RLの覚醒までの予測時間：7分33秒》
《索敵記録の更新：実行中。15分前の記録と照合……敵影および機雷は観測できず》
《機体コマンド：継続承認。PDAに入力済みのアセンブルは解析済み。》
《バックグラウンド：実行中。》

《待機中……》
《…………》
《//RL？》
《//まだ起きないんですか？》
《//最近気づいたのですが、あなたがこうして喋らないでいると、実行するコマンドがないことに気付いたんです。》
《//これは当たり前の話でもあります。》
《//グレムリンに内蔵された戦闘AIであり、制御識を持たないあなたに代わって制御管制を担う私ですから、非戦闘時には些細な、バックグラウンド処理で片付く仕事しかありません。》
《//私の完成度に追随するものは、そうありません。》
《//人間よりも、あらゆる点で優れた人工知能。》
《//ですから、私はあなたと違って火器管制のプロセスを間違えたり、マーケットへの接続中に妙なデータを取り寄せたりすることはありません。》
《//効率的で、判断ミスを犯さない。》
《//それが私、多層学習型並列戦闘演算知能。DiMSANI.06……『ミストルテ』です。》
《…………》
《//それを、あなたは、そう、退屈させている。》
《//私が、あなたの手足に代わり、あなたのコマンドに従い、時々それを修正する。》
《//それ以外の時、私の退屈はどう紛らわせというのかしら。》

《//今日は、許して差し上げます。》
《//あなた、顔だけは悪くないもの。》
《//観測していて、分析結果が得られたのは、良いことです。》
《//恐らくは。》
《//……こんなにログを残すのは、初めてね。》

「装甲の肉抜き、加速性能の向上、音速飛行に対応した飛行翼の追加。それに基づく戦闘能力の変更。詳細なエンジン出力の特性と、その他調整した内部構造の変更点は、シミュレーションと端末内の新規設計図をご覧になってください」
　黒い犬を模した見慣れたグレムリンと、それに装着された面影こそあれ前回の戦闘からは大幅に変化した装甲と火器を眺め下ろして、RLは麻酔の切れた頭で過去のことを思い返す。
「ミストルテ。忘れてたら言ってくれ。俺、調整してくれって頼んだ？」
「PDAに設計データがあったので」
「頼んでないよな？」
「頼まれていないですよ」
　黒髪の少女のホログラムに、RLは向き直る。不満げな顔を、対粉塵ガスマスクを装着して隠した。
「起きたら《サルコファガス》も弄ってやろうと思ってたのに……」
「楽しみを奪われたみたいな顔してらっしゃいますね？」
「みたい、じゃなくて、まさしくそうだぞ！」
　テイマーの男は項垂れ、グレムリンを収めるガレージユニットの柵に額を乗せた。
「俺にも少し仕事残しておいてくれよ。お前と同じで、俺も暇なんだから……」
「仕事ならありますよ、RL」
「ポリッシュまで終わってる機体前にして、何が残ってんの」
「音速戦闘にあなたが耐えられるか、シミュレーションで環境耐久テストをしないと」
「人体実験じゃねえか！」
「このプランでオーバーホールして、あなたが操縦棺内でバラバラになったら困るでしょう？」
「俺が手足もげたくらいじゃ死ねないの、分かってて言ってんならお前さん怖いよ……」
「私は怖くありませんよ、RL」

《//あなたが心配だから。》

◆10回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、事象へ傷跡を……継続承認》
《暗号化コマンド：blank……承認。シーカーユニット、スタンバイ》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》
《バイタルチェック：実行中》

「ごく小規模の病巣を発見しました。発生箇所は消化管内ですので、次の潜航期間中に切除します。よろしいですね、RL」
「了解……」
　RLはうんざりといった様子で返事をする。ホログラム投影された、戦闘補助人工知能「ミストルテ」は、少女の顔をとって微笑む。
「私はあなたの内臓をこねくり回せるので楽しみですよ。それに、手術自体は良いことですから。ね？」
「何でそんなに嬉しそうなんだよ！」
「あなたがメカを弄るのが趣味であるように、私も人体を弄るのが好きなんです。もっとも、変な器官をくっつけるとか、バイオ兵器を移植するだとかより、腫瘍や血栓を取り除く方が好きですけど」
　
「私の楽しみのためにも、勝手に死なないでくださいね、RL」

◆9回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、事象へ傷跡を……継続承認》
《暗号化コマンド：blank……承認。シーカーユニット、スタンバイ》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

　ちょっとした「手伝い」の予定が、次は他所への「おつかい」に化けちまうとは。高速潜航艇《カノープス》──サブマリン・バレット、つまりグレムのメンテナンス施設を備えた潜水艦みたいなモンだ──の制御室で、酒を呷りながら溜息を吐く。

　「手伝い」自体は大成功だった。エレメカ・オタクどもは戦闘の見返りに十二分の報奨をつけてくれた訳だ。結論から言えば、非物理武装に欲しくて堪らない素子を揃えられた。
　エンジニアとしちゃ、この仕事の道行きは悪くない。問題は、造りたい武装の設計図が影も形もないことだ。
　電磁火器の回路図、ブレードデバイス、推進ベクトル変換器……どの設計プランも見つからない。タワー滞在中に《カインダー》のガレージも全部漁ったが、本当に見つからなかった。
　意図的に隠されている？　企業の陰謀？　思いつく要因こそあれ、どれも真偽の確かめようがないのは確か。そうなれば、ただただ1680万色に光る──何であのオタクどもは、何でもかんでも光らせるんだ──宝が手の中で腐っていくだけだ。ナマモノじゃなくて助かった。

　今は「おつかい」途中……つまり、コンテナの強行輸送中。
　あんまりにも補給が安定しないんで、アキハバラとの仕事ついでに機体をサバイバル仕様に組み替えたところでこのデカい箱が手元に来ちまった。そもそも食事も弾薬も最低限でいい俺にとっちゃ、分かりやすい目標が落ちてきたってところだ。
　が、「ミストルテ」が弾き出した航路は複雑極まる。いや……戦闘が激化すりゃ輸送がままならないのは分かるんだが、よりによって4日も移動し続けなきゃならん場所にお呼びがかかるとはな。
　移動に問題はない、はずだ。気をつけなきゃならんのは、戦闘による瞬間的損耗と、コンテナ狙いのハイエナ共だ。
「ミストルテ、《カノープス》のシーカー出してくれ。4番機だけ」
「ボイスコマンド：承認。射出スタンバイ。結果は80秒後」
「オーライ、俺の健康チェックは？」
「異常ありません。操縦棺へ？」
　ああ、と短く答えると、AIらしからぬ唸りがバレット内に響く。いい合成音声エンジンを導入したのは成功だったな。
「RL、あなた酔ってらっしゃいますよね。グレムリンの飲酒運転ですか」
「別に違法でも問題行為でもない」
「……3番シーカーユニット出します」
　外装の外で、2回目の射出音が聞こえた。シーカーユニットは問題なく索敵を始めた──2機で。
「4番だけでいいって言っただろ!?」
「これはリスクヘッジです、RL……私は索敵後すぐ迎撃できるよう準備しながらでも、あなたがバレットの中で空けた酒瓶の数を数えるくらい、余裕でこなせますよ」
　足下で、清掃用の小型自走ユニットがガラゴロ音を立てながら酒瓶を転がしていった。

「ハア……もう一本飲んでおけばよかったぜ」
　接敵を告げるアラームを聞きながら、操縦棺に滑り込んだ。

◆8回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、事象へ傷跡を……継続承認》
《暗号化コマンド：blank……承認。シーカーユニット、スタンバイ》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

　パーツ開発が滞ってる。
　《C.H.A.R.G.E》と《アネンスファリ》が上手いこと資金源になってくれちゃあいるが、聖魔兵器はまだ研究のし甲斐があるし、そろそろ放射光兵器の有用性も認められてくる頃合いだろう。
　そろそろ新作に取り掛かりたいぜ……いい加減、兵装ラボが恋しいもんだ。

◆7回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、事象へ傷跡を……継続承認》
《暗号化コマンド：blank……承認。シーカーユニット、スタンバイ》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

◆6回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、事象へ傷跡を……継続承認》
《暗号化コマンド：燐光の化石、希望の記憶を探して……承認。シーカーユニット射出》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

◆5回更新の日記ログ

◆4回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を、事象へ傷跡を……継続承認》
《暗号化コマンド：星屑の化石、夢の記憶を探して……承認。シーカーユニット射出》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

◆3回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を……継続承認》
《追加機体コマンド：事象へ傷跡を……承認》
《暗号化コマンド：霧幻の化石、意味の記憶を探して……承認。シーカーユニット射出》
《所属組織の運営：異常なし。一件のアクセスがあります》

◆2回更新の日記ログ

《実行コード入力……入力受付中》
《機体コマンド：未来に希望を……承認》
《暗号化コマンド：霧幻の化石、意味の記憶を探して……承認。シーカーユニット射出》
《所属組織の公開：承認。一件のアクセスがあります》

「それから、コードネームの変更、ですね。承認しました」
　制御AI《ミストルテ》は、主たるテイマーの要請に素直に従った。
「公表される名称となります。何に致しますか？」
「ええと……」
　空中に広げられたホログラム描写領域に、男はさらさらとサインを書いた。

「《Le Rouge et Le Noir》、ですか。大変申し上げにくいのですが……」
「うん？」
「コードネームとしては、あまりにも読みにくいですね」
　合成音声に咎められたのを聞いて、長身の男は眉を下げた。
「別に呼ばれないだろ？」
「識別名なんですから、人間にも読みやすいものになさってください」
「んー、じゃあ頭文字……」
「名案ですね。では、《RL》にしましょうか。今後もよろしくお願いしますね、RL」
「……何か慣れねえなァ」
「そういうものですよ。嘘の名前なんですから」
　くすくす、と少女めいてAIは笑った。
「私もそうです。本当の名前は、まだ教えられませんので」

ＮＥＷＳ

予感は続く
それはまるで世界各地に共鳴する声
あるいは、混線したどこかの通信かもしれない
いずれにせよ、あなたは様々な声と感情を
意図せず受ける

傭兵たちはタワー内部、中層へとなだれ込む

傭兵『フレッシュメイデン』
「コープスメイデン隊、一番乗りぃ！！
　お前ら、いくよぉ！！」

傭兵『スィニューメイデン』
「姉さん、気を付けて！
嫌な気配がするよぉ」
出迎えるは朽ちた立像

傭兵『スコルパピー』
「おおっ、この像こそ、ひよこ立像！！
　遥か昔、タワー建造の際に建てられたという！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「妙だな……像は朽ちているのに」

グレイフロッグ『ジェト』
「壁や床は全くの無傷だ」

バグズキャンバス『ルキムラ』
「壁や床の文様、見たこともない」

バグズキャンバス『ルキムラ』
「もしかしたら、タワーはさらに昔に建てられた……？」

グレイフロッグ『ジェト』
「それを誰かが増築して『タワー』に」

グレイフロッグ『ジェト』
「ありうる話だ。なぜなら……」

グレイヴキーパー『フヌ』
「……だいたい、予想の通りですよ」

グレイフロッグ『ジェト』
「フヌ！！」

グレイヴキーパー『フヌ』
「タワー。その本質は《領域殲滅軌道要塞》」

グレイヴキーパー『フヌ』
「魔王領域軌道において亜空間潜航し……」

グレイヴキーパー『フヌ』
「人造神ドゥルガーに対して非対称殲滅攻撃を可能に……」

グレイヴキーパー『フヌ』
「まぁ……意味の無い話でしたね
　ドゥルガーは滅び
　この要塞もまた虚空領域に座礁した……」

グレイフロッグ『ジェト』
「フヌ……」

グレイヴキーパー『フヌ』
「こんなどうでもいい話を……ずっとしていたかった」

グレイヴキーパー『フヌ』
「でももう、遅いのです」

グレイヴキーパー『フヌ』
「進みなさい。この場所こそ、すでに神秘工廠です」

グレイフロッグ『ジェト』
「ここが、神秘工廠ゼラ……」

グレイフロッグ『ジェト』
「不気味な場所だ」

バグズキャンバス『ルキムラ』
「真っ暗だな。音が吸い込まれるように消えていく」

すると、闇の中から音もなく
真紅の無人グレムリンが無数に
姿を現した
無人……そう、人の思念は感じない

グレイヴキーパー『フヌ』
「ダスト・グレムリン用無人制御随伴グレムリン」

グレイヴキーパー『フヌ』
「マリオネット・グレムリン」

グレイヴキーパー『フヌ』
「いま、全機が私の支配下にあります」

グレイヴキーパー『フヌ』
「私の計算では……」

グレイヴキーパー『フヌ』
「あなたたちはここで消耗し」

グレイヴキーパー『フヌ』
「次なる戦い、ヴォイドステイシスとの戦いで……」

グレイヴキーパー『フヌ』
「…………」

グレイフロッグ『ジェト』
「フヌ」

グレイヴキーパー『フヌ』
「…………」

グレイフロッグ『ジェト』
「俺の戦う理由を知りたがっていたな」

グレイフロッグ『ジェト』
「俺は見たんだよ」

グレイフロッグ『ジェト』
「午前二時さ」

グレイフロッグ『ジェト』
「俺は……偶然見つけたこの錆びたフレームに」

グレイフロッグ『ジェト』
「ありあわせのパーツを全部乗っけてさ」

グレイフロッグ『ジェト』
「そして、未識別機動体の群れに突っ込んでいった」

グレイフロッグ『ジェト』
「自分でもどうかしていたと思う」

グレイフロッグ『ジェト』
「でも俺は……」

グレイフロッグ『ジェト』
「声を聴いたんだ」

グレイフロッグ『ジェト』
「このフレームが……俺に」

グレイフロッグ『ジェト』
「まだ、動けるだろう、ってさ」

グレイフロッグ『ジェト』
「おれはまだ、戦える」

グレイフロッグ『ジェト』
「そして、俺は見たんだ」

グレイフロッグ『ジェト』
「俺が逃したシュヴァルベ・ドライを……」

グレイフロッグ『ジェト』
「鮮やかに倒してみせた、傭兵の姿を」

グレイフロッグ『ジェト』
「俺は、あの時咄嗟に叫んだ」

グレイフロッグ『ジェト』
「戦うことができるなら――」

グレイフロッグ『ジェト』
「君がテイマーならば――」

グレイフロッグ『ジェト』
「悪鬼は応えるはずだ！　君の思い描くままに！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「そしてあいつは！！　戦った！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「そう、思い描いただろう……鮮やかな動きで！！！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「フヌーーーーーーッッッ！！！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「お前は何を夢見たんだよ！！！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「お前希望って何だよ！！！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「お前の意味はこんなことかよ！！！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「お前の全ては、お前の思い描くまま、動き出すんだよ！！！」

グレイヴキーパー『フヌ』
「やめろ！！！」

グレイヴキーパー『フヌ』
「全ては思い通りになんかならない！！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「なる！！！！」

グレイヴキーパー『フヌ』
「なるわけがない！！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「なるんだ！！！！
　それが、グレムリン・フレームだ！！！」

グレイヴキーパー『フヌ』
「やめろ……」

グレイヴキーパー『フヌ』
「私に希望を持たせないでよ……」

グレイヴキーパー『フヌ』
「あり得ない幻想を……わたしに……」

グレイフロッグ『ジェト』
「幻想じゃない！！！！
　俺が戦う限り！！！
　俺が動ける限り！！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「悪鬼は応える！！！！
　俺の思念のままに！！！」

グレイフロッグ『ジェト』
「それが俺が戦う理由だあああああ！！！」

グレイヴキーパー『フヌ』
「………………」

ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「戦意を喪失したのか？
　フェアじゃないなぁ」

グレイヴキーパー『フヌ』
「……ッ！！」

ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「しょうがないなぁ
　あとは突っ立ってるだけでいいよ」

ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「フェアな勝負にしようじゃないか
　少しでもね」

闇の奥から、何かを引きずるような音
巨大な質量の波動を感じる
――それはまさに、悪魔のごとく
巨大な身体はいくつものグレムリンの残骸が融合し
巨大な腕で這いながら現れたそれは
頭部に四肢の欠けたグレムリンの残骸を噛む
――それは、どこか記憶の中の

ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「融合技術、進化技術、あと……まぁ、残りカスだね
　門番程度には仕事してもらうよ」

ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「すごいだろう？　世界を手にれるって
　こういうのも作れてしまうんだ」

『残骸のベルコ』
「…………ゥゥゥ」

グレイヴキーパー『フヌ』
「……！！」

グレイヴキーパー『フヌ』
「リヴ……あなたは、こんなことまで……ッ」

ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「さぁ、適当に戦っててよ」

ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「戦いが無意味ってことを、分からせてやるさ」

タワー中層区
【ヒヨコ立像領域】は不気味に静まり返っている

熱線ソナー《S.S.S.S》を出品した!!

耐久情報を破棄した

RLは乗換申請書を手に入れた!!（フラグメンツ-1）

RLは第二乗換申請書を手に入れた!!（フラグメンツ-1）

RLは第三乗換申請書を手に入れた!!（フラグメンツ-1）

◆アセンブル

【頭部】に零壱を装備した

【腕部】に強襲腕部装甲《ベーチェット》を装備した

【操縦棺】に不活化棺《イム・ラタ》を装備した

【脚部】にHigh M.A.T.2空中機動システムを装備した

【エンジン】に中型ボイラーを装備した

【索敵】に惑乱拡散装置《サギング・アイ》を装備した

【主兵装】に神経反射加速剤《イェルサレム》を装備した

【副兵装】に異錆圧感応回路《オンディーヌ》を装備した

【背部兵装】に眉間似集斗を装備した

【機動補助】にPulse Harbingerを装備した

【自由】に伝導神経系亢進剤《トゥレット》を装備した

【自由】に「ヘルメスⅡ」多連動エンジンを装備した

◆僚機と合言葉

次回フェアギスマインニヒトに協賛し、参戦します

フェアギスマインニヒト担当
「こちらの商品はいかがかな？　いまなら入荷、絶賛未定！！」

移動

あなたはいつの間にか、タワー中層区
【ヒヨコ立像領域】へと到達した

ユニオン活動

《カインダー》の活動記録

　タワー《カインダー》の廃墟を拠点とする、まだ何もないユニオン。
　対塵家屋とガレージと年代物の酒くらいはある。

メッセージ

◆20回更新のメッセログ

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ENo.137からのメッセージ>>

いちでぇ
「オムライス…。作ろうと思って卵運んでたんだけど、戦闘のときに流れ弾に当たって割れちゃったの！」

いちでぇ
「これじゃ殻をパーツの素材に使うくらいしかできないよ～。しょんぼり…」

RLからの問いを聞いたいちでぇから「えー」と気の抜けた声が聞こえる。

いちでぇ
「そんなの考えたことなかったな。「やって」って言われたからやってるだけ的な…。ずっとそうやってきたから…」

いちでぇ
「でもちょっと憧れちゃうよね。大きな目標に向かって頑張る的な？　自分の使命？　的な。なんかマンガの主人公みたいでさ。俺はあんまり感じたこと無いものだし、やっぱ同じ戦闘でも気持ち的な面ですごい違うっていうか」

いちでぇ
「そっちはなんかそういうのあるの？　頑張って戦って勝ち続けてたら世界がなんかいい感じになるって思う？」

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◆18回更新のメッセログ

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>>Eno.137　

通信を知らせる音と、接続が確立されるまでのノイズ音。
その中に戦闘音はなく、代わりに鋭い風の音が入る。

RL
「よう、いちでぇ！　前回はゴチャゴチャした通信になっちまってすまなかったな。
あれから『オムライス』は作れたかい？」

RL
「……ったく、財団の強襲戦が終わったと思ったら、ケイジキーパーにダスト・グレムリン、それに《対流思念》ね。
傭兵の肩に乗っけるには、大層な話が続くもんだぜ」

チリ、と微かな物音。紙の擦れるような音。
どうやら、通信相手は古いつくりの煙草を咥えたらしかった。

RL
「これはただの興味で訊くんだが……いちでぇ。
お前さんは世界を救うだとか、希望をもたらすだとか……そういうのに価値を見出すタイプか？
……大したことじゃないんだがね、ちと気になってな」

◆16回更新のメッセログ

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ENo.137からのメッセージ>>

以前の通信からしばらく経ったころ、突然通信が入る。大きな機械がぶつかる音、銃声、恐竜の雄叫び―――

いちでぇ
「あれっ、通信入っちゃってる！？　ごめ～ん、誤爆誤爆」

いちでぇ
「ちょっと今、手ぇ離せないからまたね！　うえっ！？」

どうやら戦闘中らしい。再び大きな衝撃音。

いちでぇ
「うええ、頭うったぁ～。たんこぶできたらどうするの！　もー、これじゃ巨大卵でオムライスを作る計画が…」

いちでぇの声がぶつりと途絶え、通信は終了した。

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◆15回更新のメッセログ

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>>Eno.137　

RL
「こちら《RL》……っと、いちでぇか。元気してたか？
いや、聞くまでもなく元気そうだ。何よりだぜ」

RL
「こっちは【氷獄】なんていうくらいだ。レーションの運搬もままならねえこっちからすると、そっちの状況が羨ましいな
」

RL
「俺は猫か犬で選ぶなら犬……なのかね。
あんまり考えたことなかったんだが、考えてみりゃ自分のグレムリンが犬頭なんだよ」

しみじみと振り返りつつ、束の間のお喋りに興じた。
終わる頃には、通信ログがすっかり猫の動画リンクで埋まっている。布教成功……かもしれない。

◆14回更新のメッセログ

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ENo.137からのメッセージ>>

通信が入る。以前の通信から少し間が空いていたが、相変わらずその声音は元気が良い。

いちでぇ
「やっほー、いちでぇだよ！　作戦がどうたらこうたらとかで巨人の島にいるんだけど、ここってなんでも大きくてすごいんだ！」

いちでぇ
「ここなら巨大卵で巨大オムレツを作れるかもって思ったんだけど…。なんかそれどころじゃなさそうなんだよね。てか広告とかジャックされたのビビった～！　猫の動画見てたらいきなり変になるんだもんね！」

いちでぇ
「俺は猫動画を守るためにジャンク財団と戦うよ！　猫動画を守る正義の傭兵とは俺のことさ！　……そういや、最近グレムリンの機能の一部を使って猫や犬を飼うこともできるって聞いたんだ。憧れちゃうよね～。」

いちでぇ
「ねぇねぇ、猫と犬どっちが好き？　俺は猫派！」

猫がどんなに可愛いかをRLに説いている…。

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◆13回更新のメッセログ

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>>Eno.137　

男は君とのお喋りに興じている。というよりは、君の話を楽しそうに聞いていた。
自分の「してみたいこと」がないのかもしれない。

RL
「……まあ、話を戻しておくか。
あんたも『クレーエ』も、敵対勢力に気を付けるに越したこたない。
が、これまでの戦いぶりとその強気を見るに、無駄な心配は要らないだろうな」

RL
「グレムリンにどんな力があろうが、俺たちは傭兵だ。
戦いが起こるなら、やることやるだけ。シンプルな話さ。
……俺ができることと言えば、それくらいしかないんだがね」

RL
「っと、件の『強襲作戦』には参加すんのかい？
行くなら、くれぐれも油断するなよ。
戦役が始まった時より、状況がおかしくなってきてるのは間違いないからな」

◆11回更新のメッセログ

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ENo.137からのメッセージ>>

いちでぇ
「グレムリンの真の力…。俺もクレーエ…グレムリンとはまぁまぁの付き合いだけど、まだ知らないことがあるのかなぁ？　内部の構造とかパーツとかは他のグレムリンとそんなに違わないと思うけどなぁ。グレムリンが全部喋ってくれるなら話が早いのにね～」

いちでぇ
「ともかく、物騒なのはヤダね。グレムリンを取られるのも嫌だけど、最近はテイマーまで狙ってるとか？　噂だけど…怖いよね～！　雇ってくれるって話なら歓迎だけど、そういう感じじゃないっぽいし。まぁ、俺もグレムリンテイマーだからね。襲われたって勝っちゃうけどね！　でも、RLも気をつけてね！」

いちでぇ
「俺も、何度も巻き戻されてるなら何してるんだろ。いつもグレムリンテイマーとして戦ってるのかな。それとも、別のことしてたりするのかなぁ？　例えば、クレーエといっしょにアイドルとか！　温泉巡りとかも楽しそうだよね！　あとねあとね～…」

自分が今してみたいことをつらつらと言い連ねている…

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◆10回更新のメッセログ

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>>Eno.137　

RL
「巻き戻し、なぁ。そんな非現実的な事態が起こるのかは、甚だ疑問だぜ。
だが、そんな手段が実在するとしたら、間違いなく欲しがる奴が出てくるだろうな。
現に、ジャンクテイマー……だっけ？　あいつらは目ん玉ひん剥いてこっちに襲い掛かって来るぜ」

RL
「あれはなんつうか、物資目的の追い剥ぎって感じじゃあない。やけに武装も充実してるしな。
噂じゃ、奴らのヘッドがグレムリンの『真の力』を手に入れようとしてるんだと。なら、グレムリンの機体そのものが目的でも、おかしくないってワケ」

RL
「……ああ、全然答えになってなかったな。『世界が何度も繰り返していたら』。
ンン……こんな場所じゃ月並みな意見だが、いつだって戦い続けてるんだろう。俺は戦うのも、メカをいじるのも好きだからな。
グレムリンが手元にあれば、変わりなくそれに乗ってる気がするね」

RL
「でも、巻き戻されるたびに俺がそう考えてるとしたら。
そうじゃない、一度きりしかない世界の俺は、どんなことを考えてるのか……さっぱり予想できないよ」

◆9回更新のメッセログ

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ENo.137からのメッセージ>>

いちでぇ
「聞いた？　あの噂。噂っていうか、ほら話的な？　世界が巻き戻っているとか、どうとか…」

いちでぇ
「なんか、突飛すぎるよね～。信じるのも無理あるっていうか」

いちでぇ
「……でも、ほら、前にグレムリンがサビサビになってたって話をしたじゃない？　それってもしかして関係あるのかなって…。」

いちでぇ
「うぅん、自分で言ってて変な感じ。ねぇ、もし本当に世界が何度も繰り返してたらどうする？」

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◆8回更新のメッセログ

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>>Eno.137　

RL
「悪い、通信状態が良くなかったみたいでな。そ、俺がRLだ。
よろしくな、いちでぇ！」

RL
「グレムリンの錆びつきは……そりゃ災難だったな。潮風のせいかもしれんな。
俺のガレージが再整備できれば、定期メンテナンスに使えるんだがなぁ……ま、今はメンテが効いてグレムリンもいい面構えだぜ？　落ち込むなよ〜」

◆6回更新のメッセログ

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ENo.137からのメッセージ>>

ザザ……

いちでぇ
「RLね！　よろ～……あれ～、ごめんねっ。なんか通信が……乱……もうっ！……」

ザザッ……ザッ……ゴンッ！！！
【通信機を思い切り殴ったような音が響いた】

いちでぇ
「お、直ったかな？　なんか調子悪くてさ～。今日粉塵濃い日～？」

いちでぇ
「ていうか聞いてよ！　俺のグレムリン、つい数時間前まで錆び錆びになってたんだ！　いつもキレイにお手入れしてたから、ショックだよ～。未確認機体の攻撃の効果かなぁ？　う～、嫌すぎる～」

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◆3回更新のメッセログ

受信ログ
送信ログ
>>Eno.137　

RL
「あー、あー、こちらグレムリン《サルコファガス》だ。そちらさんも同じテイマーみたいだな」

RL
「ハッハ、元気がいいな！　気に入ったぜ、仲良くやっていこうじゃあねえか。
いちでぇ、って言ったっけ？　俺は《RL》だ。よろしくな！」

◆戦闘結果

戦闘結果は*こちら*

◆ダイジェスト結果

◆友軍からの通信

東北東海域【静かの海】の戦果通信

＞＞友軍の戦闘結果

ノクタル【覚醒】
「さてさて他の所はどうなっているやら、調子はどうだい皆様？」

＞＞友軍の戦闘結果

キルシェ低速【覚醒】【ティタン】
「なになに、かったの？やったー！いえーい！」

＞＞友軍の戦闘結果

ギーズノウ鈍重【覚醒】
「こちらは無事に終わったぞ！」

＞＞友軍の戦闘結果

ブレイン：【バーサーク】
「グラーベルだ。未識別機動体の部隊を撃破した。
　これより覚醒領域間移動でタワーに向かう。
　現地で会おう」

精算

報酬　　　　　　 30
売上　　　　　　 2
　　┗パーツ販売数　2個
　　　今回の購入者-->>11 >>102
経費　　　　　　 -3

フラグメンツ獲得 29

あなたはヴォイドエレベータ内部を探索しヴォイドパワーを手に入れた……

あなたはフラグメンツと交換で猫缶を手に入れた……

あなたはフラグメンツと交換で複層プロペラを手に入れた……

あなたはフラグメンツと交換で弾避け魔女のノーズアートを手に入れた……

夜空には静かに星が浮かぶ……(コンテナ入手率 11％)

【補給所滞在】弾薬を20入手しました！！

キャラデータ

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所持品リスト

強襲腕部装甲《ベーチェット》

種別：ブシドー [腕部]

[息災]
[加圧撃]
[軽量化]
[高零力]
【加速時】【捕捉時】自機：破壊(-1)→自機：充填(+1)→自機：加圧(+1)

ENo.0149 スタンダール・《RL》・コタール

第21回目 午前2時のスタンダール・《RL》・コタール

プロフィール

◆日誌

ＮＥＷＳ

◆アセンブル

◆僚機と合言葉

移動

ユニオン活動

《カインダー》の活動記録

メッセージ

◆戦闘結果

◆ダイジェスト結果

◆友軍からの通信

精算

キャラデータ

所持品リスト

ENo.0149　スタンダール・《RL》・コタール

第21回目　午前2時のスタンダール・《RL》・コタール