第23回目 午前2時のキルシェ・S・プレッセン

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プロフィール

名前
キルシェ・S・プレッセン
愛称
キルシェ
プロフ絵経歴

父は不運な傭兵で仕事に出たまま帰らなかった。
兄は不平を抱きレジスタンスになると出奔した。
姉は不埒な男に連れられて行方知れずになった。
母は不治の病に倒れてどこかへ運ばれていった。

古びたバッグとその中身が全財産、身寄りも行く当ても帰る場所もない、そんな珍しくもなんともない子供である。

機体名は「ノイヤーモルゲン」、見た目が父の愛機に似ていたのでその名で呼んだら同じ名前で登録されたらしい。



◆日誌


導かれるままに参加していたあの戦いは何だったのか。
示した意志の連環を、またたいた希望をいともたやすく断ち切った、あの出来事は何だったのか。

夢のひとかけらとして残された記憶が色あせていく。

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キルシェは青空の下を走った。
仕事を終えた父が港に降り立つ姿をその目にしっかり捉えていた。
飛びついて、頬ずりして、お仕事の話をせがんで、

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キルシェはこっそり尾行した。
兄が自慢していた秘密の友だちというものをその目で見たかった。
つまずいて、見つかって、仲間に入れてと言って、

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キルシェは路地裏でいじけた。
姉とふたりで食べるつもりでいたおやつを“お客様”に取られた。
石を投げて、蹴飛ばして、そのうち夢中になって、

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キルシェは両手を強く握った。
ベッドに横たわる母の哀しい眼差しはどこかで見たことがあった。
よじ登って、抱きしめて、行かないでよと叫んで、

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『……こちら…… ___ …… 応答 せよ ……』

不思議な夢を見ていたような、違うような。
ベッドの上でまどろむキルシェは、無意識につぶやいていた。

「ここに、いるよ」

難しいメールはまだまだ読めない、学校のお勉強はいまいち楽しくない、そんな普通のお子様だけど、なぜだかわかった。
この声は家族の誰でもないけど、キルシェをよく知っていること。
ずっとキルシェを呼び続けていること。

だから、もう一回、答えた。

「キルシェは、ここにいるよ」


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◆アセンブル

頭部【頭部】に頭部《Wolf singt》を装備した
腕部【腕部】におにごっこを装備した
操縦棺【操縦棺】にしまっちゃうはこを装備した
脚部【脚部】にぞうさんを装備した
エンジン【エンジン】におばけたまごを装備した
索敵【索敵】にジャミングバードを装備した
主兵装【主兵装】ににじいろぶれーどを装備した
背部兵装【背部兵装】についんびーとを装備した
機動補助【機動補助】に追風幻影推進器を装備した
機動補助【機動補助】にちょーとっきゅうを装備した

◆僚機と合言葉