ENo.0002　どぶろく

それは、少々荒っぽい新歓パーティーだったかもしれねえ
プレイヤーとしては初々しいチーターに、ＷＯＭの先輩たちから熱い歓迎
数値だけでは推し量れない、実際の舞台に立って初めて解る調和の解
つまるところはコテンパンってやつ　いや舐めプするのも悪いからさ‥‥

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―‥‥

来虎は、やっぱり覚が余命幾ばくもない事を知ってたんだろうな
それで、最後に覚が戻ってくるように騒ぎを起こして
もしかしたら、覚なら気づけそうなルートにコメントでも残していて

「‥‥ひたむきですね」

何気なく抱えた頭にジョリ‥‥と、生えかけの髪の毛を錯覚する
ああそうだ　現実ではもう夜だし、生の身体を思い出せる程に目覚めは近い
考えるべき事は色々ある　不都合な会社事情を知った我々の身の安全とか
だけど今は、ひとまず柔らかい布団の上で寝たい‥‥ああ、その前に

「どぶろくのトイレを掃除しませんと」

いつの間にか居着いてた野良猫。捨てられたのかもしれない。
ＳＮＳで流れてくる猫たちと比べ、顔も悪ければ寝そべる姿もだらしなく。
勝手気ままで迷惑ばかりかける穀潰しの背中に、私はＷＯＭを重ねていた。
誰からも疎まれる、社会に必要ない寄生プレイヤー。　　　　　本当に？

「‥‥まだまだ世には、ゆとりと赦しが必要ですよ」

そこそこのお宝を溜め込んだゴブ洞