第21回目 午前2時のアザミネ・トウハ
プロフィール
名前
アザミネ・トウハ
愛称
アザミネ
経歴 氏名:アザミネ・トウハ 性別:男性 年齢:15 生年:2006/06/09 身長:178cm 体重:75kg 色覚:正常 視力:B(インプラントによる矯正値) 疾病:粉塵性軽度内臓障害(新生体化処置により寛解状態) 備考:新生体化処置箇所、およびインプラント処理箇所、来歴に関する別紙資料あり 搭乗グレムリン登録名『サーシオネ』(テイマーズ・ケイジ登録番号XXXX-XX-XX) 現搭乗グレムリン仮名『フォールスビーク』 各種制御識適性: 第一種《未来》:微弱 第二種《傷跡》:微弱 第三種《連環》:好適 第四種《希望》:平均 第五種《祝福》:好適 以上は蒼花師団テイマー養成施設「アルテア・スクール」内部資料より。 |
◆日誌
違う。見たいのはこんな個人の話じゃあない。
そう意識すれば今まで見ていた面接室の風景もまた急激に遠ざかる。それとともに視界に飛び込む、数多見える記憶のイメージ。その中からさっきのように、求めるものを探して向かう先を決めていく。
アルテアに関わった個人としての記憶は、おそらく必要ない。アルテアという組織そのものの話を。
そう望んで再び音もなく駆け、そうして辿り着く一つの光景。
演壇の上には白髪の爺。骨と皮みたいな見てくれからは想像できないような声で、口角泡飛ばして居並んだ聴衆へ叫んでいる。
そいつが誰だか知らないが、聞く側は雁首揃えて規律正しくその話に耳を傾けていた。随分と見慣れた軍隊式の整列で、その割には統制に欠けた好き好きの服装で。
『――グレムリンという新たな、そしてすべてを過去とする兵力に対し!
真紅連理はその統制によって才ある子供をその意志に関わらず取り立て、悪鬼のシートへ座らせるだろう!
翡翠経典はその技術によって才ある子供を創り出し、あの悪鬼のコックピットへ収めるだろう!
翻って青花師団はどうか。我々には強制力はなく、また科学力もない。
だが我々には理想がある。そのために撒く種と、それが咲かす美しい花。その結実によって生まれた過去よりの結晶がある!
この計画もまた、新たに青花の土に撒かれる種子の一つだ!
今、未来は混沌としている。日に日に濃度を増し、青空を遮るあの憎き粉塵のように。
その新時代において、我々が三大勢力の一角として存在感を保ち続けるために。師団成立以来幾度も迎えた時代の転換期、その一つに今まさに直面していることを認め、次の百年に青花師団を続けてゆくために。
そして次代を担う一人でも多くの子供たちに教育と帰属とを与え、光の当たる場で生かすためにこの計画はある!!
この明日をも知れぬ世で治安は急速に悪化し、その犠牲が増え続けていることは知っての通りだ。一刻も早く、この闇に救いの糸を垂らさねばならない!!」
そのご高説は間違いなく、もうしばらく長々と続く予定だっただろう。興奮のあまりにか爺が言葉を切って胸を押さえることがなければ。
壇上の奥に控えていた取り巻きらしい若いのが慌てて立ち上がり、様子を見て声をかけ肩を貸す。
よろめきながら退出する爺を送るように湧き上がった拍手も、その姿が見えなくなればあっという間にまばらになった。入れ替わるように部屋を満たすのはそこここで交わされるざわめき。
「治安のためだって言うなら、浮浪児をどうにかしたいだけじゃないのかね」
「闇上がりの傭兵……彼らほどの実力者はそもそも養成できるものなんでしょうか」
「これで散々バカにされた福祉も少しはマシになるといいんだけどな」
「しかし、あの調子ではパトロン殿もいつまで保つことだかな。次代が手を引くと言い出した時にも行き先くらいは斡旋してほしいものだが」
それを耳に入れながら、若き教官の目は未だ無人の演壇に向いていた。
そろそろ潮時か。これ以上留まって、何かしらの収穫があるとは思えない。
だが着実に望む光景には近づいていた。組織としてのアルテアのお題目。お綺麗で長ったらしいそれは当然外向きのものだろうが、先ほど見た光景よりはよほど求めた通りのものだ。
それを見られたのはやり方を分かってきたってことなのか、それとも単なる偶然なのか。
それを思考によって確かめるほど悠長には構えていられない。必要なのは再度の、そして更に的を絞った試行。
そう結論付ける間にも足は止めない。行き過ぎていく光景はどんどんと見覚えのあるものが多くなっていく。
幾度も通った教練船の昇降口。こいつにとっては同僚の、別の教官の顔。その近くへ浮かんだ風景は講義中だろう。机に一面居並んだガキどもの姿。その中には俺もいた。
だんだん時期は、俺の知る頃へと近づいてきている。
その中で探るとしたら。そう考えられる時間も長くはない。けれど、ぱっと思いつくものはある。
真っ暗な布団の中で語られた外のこと。見る影もないほどひどい顔になったルームメイト。あのことを、教官たちだって知らないはずはない。ああなるまであいつを閉じ込め問い詰めたのは、他ならぬ船の教官たちなのだから。
教えろ。答えろ。
お前たちから見て、あれはどう見えていた。
「終わったぞ」
その声は、部屋のほとんど全員を一斉に振り向かせた割には随分と覇気のないものだった。
時季としてはいつ頃なのか、席のほとんどすべてが埋まった職員室の入口でそれを告げた男は射撃指導教官だ。その表情は声色と同じくひどく固い。一度たりとも見たことがないほどに。
「真紅の差し金だ。あの女は金を積まれただけのフリーランスに過ぎないようだが。
うまく丸め込んで、生徒を引き抜けりゃ万々歳だったんだろうな」
『女』。生徒を引き抜こうとした女。そしてアルテア中の教官にこれほどの注目を向けられる女。
背筋に冷たいものが走る。そんな奴は一人しか浮かばない。
どことも分からない『家』に、級友を連れて行こうとした狂った女。確かにあいつは、引き離された時教官たちに『連れていかれた』と言っていた。
差し金。差し金? あいつは誰かが差し向けていた? 俺たちを狙って?
そんなはずはない。だって。その先は続かない。今見ているのは間違いなく記憶そのもののはずだ。そのどこに誤魔化しようがある。俺たちと違って、嘘を教えられるはずもない人間の見たものに。
その動揺はこの場の誰にも伝わることはない。元より俺は、これを聞いているはずの人間じゃない。
「後は何らかの形で接触できりゃいいって状態までお膳立てされてたそうだ。あの脱走自体には関与してない。あれは単純なこっちの見落としってこったな。
相も変わらず目の敵にされてるらしい。嗅ぎつけてくる程度には」
静まり返った部屋にその言葉が響けば、それとともに男の纏う重々しい空気までもが同時に室内へ広がっていくようだった。
吸い込んだそれに気が逸って堪らないのだろう。それに口々に音を乗せて、各人が好き勝手に意見だか感想だかを吐き出す。
「真実に嘘を混ぜるあの手口、背後に何かなければ実行できるまいと思っていたが。やはり……」
「それなら航路ももう割れてると考えた方がいいでしょうね。再考が必要でしょう、寄港先候補と青花船団の移動予定リストを」
「船団合流の際のチェックも更に厳重にしなきゃだよね。寄る回数自体減らした方がいいかも」
「やっと第一期生を送り出したところだって言うのに。いつだって前途多難でしたが最大級ですよ」
「このタイミングってのに嫌な予感がするんだよなあ。まさか漏洩源は……」
てんでまとまりなく話したいだけ続くかと思われたその声は、予想に反して徐々に減っていく。
いや、喋っていた連中が自主的にその口を少しずつ閉じていた。室内に意見表明としておずおずと掲げられた手に気づいた者から。
「すみません、これは、子供達には……特に、当事者の彼らにはどう伝えるべきなのでしょう。
聴取の限り、彼らはあちらの話を信じている可能性が高いんですよね。可能な限り速やかにこれを伝えて、こちらを信用してもらい直さなければ」
ひときわ小さなその手は見慣れたものだ。第二種《傷跡》担当教官、俺たちにすら舐められっぱなしだった気も体も小さい女。
その声の後を隣の男が継ぐ。棺に収まることが不思議なほどの岩じみた巨躯に、散々見慣れた無表情のいかつい顔、その見てくれ通りのアルテアきっての鬼教官。第三種《連環》担当。
「今から信用が得られる可能性は低いと言わざるを得ない。子供たちが奴の話を信じ込んだ時点で、既に向こうの仕掛けは成功していると言っていい。
生徒を手に入れることは、向こうにとってはおまけ程度だろう」
「説明をしたところで意味はないと?」
「必要とは思っている。だが」
再び反論のために開こうとした女の口を音もなく閉じたのは、持ち主に似て堂々たる存在感を放ちながら高々と掲げられた男の腕。
「論議を提案する。
『誠実な説明』に効果がなかった際の第二案、および可能ならば第三案を今のうちに決定しておきたい。
特に、装置の使用を是とするかについて」
その提案を耳にしてさっと青ざめた女の顔は、あっという間に隠れて見えなくなった。
装置。その単語が聞こえるや否やほとんど反射的な速度で席を立って挙げられた手の主へ掴みかかった、同じくらいの巨漢の陰に。
そう意識すれば今まで見ていた面接室の風景もまた急激に遠ざかる。それとともに視界に飛び込む、数多見える記憶のイメージ。その中からさっきのように、求めるものを探して向かう先を決めていく。
アルテアに関わった個人としての記憶は、おそらく必要ない。アルテアという組織そのものの話を。
そう望んで再び音もなく駆け、そうして辿り着く一つの光景。
演壇の上には白髪の爺。骨と皮みたいな見てくれからは想像できないような声で、口角泡飛ばして居並んだ聴衆へ叫んでいる。
そいつが誰だか知らないが、聞く側は雁首揃えて規律正しくその話に耳を傾けていた。随分と見慣れた軍隊式の整列で、その割には統制に欠けた好き好きの服装で。
『――グレムリンという新たな、そしてすべてを過去とする兵力に対し!
真紅連理はその統制によって才ある子供をその意志に関わらず取り立て、悪鬼のシートへ座らせるだろう!
翡翠経典はその技術によって才ある子供を創り出し、あの悪鬼のコックピットへ収めるだろう!
翻って青花師団はどうか。我々には強制力はなく、また科学力もない。
だが我々には理想がある。そのために撒く種と、それが咲かす美しい花。その結実によって生まれた過去よりの結晶がある!
この計画もまた、新たに青花の土に撒かれる種子の一つだ!
今、未来は混沌としている。日に日に濃度を増し、青空を遮るあの憎き粉塵のように。
その新時代において、我々が三大勢力の一角として存在感を保ち続けるために。師団成立以来幾度も迎えた時代の転換期、その一つに今まさに直面していることを認め、次の百年に青花師団を続けてゆくために。
そして次代を担う一人でも多くの子供たちに教育と帰属とを与え、光の当たる場で生かすためにこの計画はある!!
この明日をも知れぬ世で治安は急速に悪化し、その犠牲が増え続けていることは知っての通りだ。一刻も早く、この闇に救いの糸を垂らさねばならない!!」
そのご高説は間違いなく、もうしばらく長々と続く予定だっただろう。興奮のあまりにか爺が言葉を切って胸を押さえることがなければ。
壇上の奥に控えていた取り巻きらしい若いのが慌てて立ち上がり、様子を見て声をかけ肩を貸す。
よろめきながら退出する爺を送るように湧き上がった拍手も、その姿が見えなくなればあっという間にまばらになった。入れ替わるように部屋を満たすのはそこここで交わされるざわめき。
「治安のためだって言うなら、浮浪児をどうにかしたいだけじゃないのかね」
「闇上がりの傭兵……彼らほどの実力者はそもそも養成できるものなんでしょうか」
「これで散々バカにされた福祉も少しはマシになるといいんだけどな」
「しかし、あの調子ではパトロン殿もいつまで保つことだかな。次代が手を引くと言い出した時にも行き先くらいは斡旋してほしいものだが」
それを耳に入れながら、若き教官の目は未だ無人の演壇に向いていた。
そろそろ潮時か。これ以上留まって、何かしらの収穫があるとは思えない。
だが着実に望む光景には近づいていた。組織としてのアルテアのお題目。お綺麗で長ったらしいそれは当然外向きのものだろうが、先ほど見た光景よりはよほど求めた通りのものだ。
それを見られたのはやり方を分かってきたってことなのか、それとも単なる偶然なのか。
それを思考によって確かめるほど悠長には構えていられない。必要なのは再度の、そして更に的を絞った試行。
そう結論付ける間にも足は止めない。行き過ぎていく光景はどんどんと見覚えのあるものが多くなっていく。
幾度も通った教練船の昇降口。こいつにとっては同僚の、別の教官の顔。その近くへ浮かんだ風景は講義中だろう。机に一面居並んだガキどもの姿。その中には俺もいた。
だんだん時期は、俺の知る頃へと近づいてきている。
その中で探るとしたら。そう考えられる時間も長くはない。けれど、ぱっと思いつくものはある。
真っ暗な布団の中で語られた外のこと。見る影もないほどひどい顔になったルームメイト。あのことを、教官たちだって知らないはずはない。ああなるまであいつを閉じ込め問い詰めたのは、他ならぬ船の教官たちなのだから。
教えろ。答えろ。
お前たちから見て、あれはどう見えていた。
「終わったぞ」
その声は、部屋のほとんど全員を一斉に振り向かせた割には随分と覇気のないものだった。
時季としてはいつ頃なのか、席のほとんどすべてが埋まった職員室の入口でそれを告げた男は射撃指導教官だ。その表情は声色と同じくひどく固い。一度たりとも見たことがないほどに。
「真紅の差し金だ。あの女は金を積まれただけのフリーランスに過ぎないようだが。
うまく丸め込んで、生徒を引き抜けりゃ万々歳だったんだろうな」
『女』。生徒を引き抜こうとした女。そしてアルテア中の教官にこれほどの注目を向けられる女。
背筋に冷たいものが走る。そんな奴は一人しか浮かばない。
どことも分からない『家』に、級友を連れて行こうとした狂った女。確かにあいつは、引き離された時教官たちに『連れていかれた』と言っていた。
差し金。差し金? あいつは誰かが差し向けていた? 俺たちを狙って?
そんなはずはない。だって。その先は続かない。今見ているのは間違いなく記憶そのもののはずだ。そのどこに誤魔化しようがある。俺たちと違って、嘘を教えられるはずもない人間の見たものに。
その動揺はこの場の誰にも伝わることはない。元より俺は、これを聞いているはずの人間じゃない。
「後は何らかの形で接触できりゃいいって状態までお膳立てされてたそうだ。あの脱走自体には関与してない。あれは単純なこっちの見落としってこったな。
相も変わらず目の敵にされてるらしい。嗅ぎつけてくる程度には」
静まり返った部屋にその言葉が響けば、それとともに男の纏う重々しい空気までもが同時に室内へ広がっていくようだった。
吸い込んだそれに気が逸って堪らないのだろう。それに口々に音を乗せて、各人が好き勝手に意見だか感想だかを吐き出す。
「真実に嘘を混ぜるあの手口、背後に何かなければ実行できるまいと思っていたが。やはり……」
「それなら航路ももう割れてると考えた方がいいでしょうね。再考が必要でしょう、寄港先候補と青花船団の移動予定リストを」
「船団合流の際のチェックも更に厳重にしなきゃだよね。寄る回数自体減らした方がいいかも」
「やっと第一期生を送り出したところだって言うのに。いつだって前途多難でしたが最大級ですよ」
「このタイミングってのに嫌な予感がするんだよなあ。まさか漏洩源は……」
てんでまとまりなく話したいだけ続くかと思われたその声は、予想に反して徐々に減っていく。
いや、喋っていた連中が自主的にその口を少しずつ閉じていた。室内に意見表明としておずおずと掲げられた手に気づいた者から。
「すみません、これは、子供達には……特に、当事者の彼らにはどう伝えるべきなのでしょう。
聴取の限り、彼らはあちらの話を信じている可能性が高いんですよね。可能な限り速やかにこれを伝えて、こちらを信用してもらい直さなければ」
ひときわ小さなその手は見慣れたものだ。第二種《傷跡》担当教官、俺たちにすら舐められっぱなしだった気も体も小さい女。
その声の後を隣の男が継ぐ。棺に収まることが不思議なほどの岩じみた巨躯に、散々見慣れた無表情のいかつい顔、その見てくれ通りのアルテアきっての鬼教官。第三種《連環》担当。
「今から信用が得られる可能性は低いと言わざるを得ない。子供たちが奴の話を信じ込んだ時点で、既に向こうの仕掛けは成功していると言っていい。
生徒を手に入れることは、向こうにとってはおまけ程度だろう」
「説明をしたところで意味はないと?」
「必要とは思っている。だが」
再び反論のために開こうとした女の口を音もなく閉じたのは、持ち主に似て堂々たる存在感を放ちながら高々と掲げられた男の腕。
「論議を提案する。
『誠実な説明』に効果がなかった際の第二案、および可能ならば第三案を今のうちに決定しておきたい。
特に、装置の使用を是とするかについて」
その提案を耳にしてさっと青ざめた女の顔は、あっという間に隠れて見えなくなった。
装置。その単語が聞こえるや否やほとんど反射的な速度で席を立って挙げられた手の主へ掴みかかった、同じくらいの巨漢の陰に。
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NEWS
予感は続くそれはまるで世界各地に共鳴する声
あるいは、混線したどこかの通信かもしれない
いずれにせよ、あなたは様々な声と感情を
意図せず受ける
傭兵たちはタワー内部、中層へとなだれ込む
傭兵『フレッシュメイデン』
「コープスメイデン隊、一番乗りぃ!!
お前ら、いくよぉ!!」
傭兵『スィニューメイデン』
「姉さん、気を付けて!
嫌な気配がするよぉ」
出迎えるは朽ちた立像
傭兵『スコルパピー』
「おおっ、この像こそ、ひよこ立像!!
遥か昔、タワー建造の際に建てられたという!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「妙だな……像は朽ちているのに」
グレイフロッグ『ジェト』
「壁や床は全くの無傷だ」
バグズキャンバス『ルキムラ』
「壁や床の文様、見たこともない」
バグズキャンバス『ルキムラ』
「もしかしたら、タワーはさらに昔に建てられた……?」
グレイフロッグ『ジェト』
「それを誰かが増築して『タワー』に」
グレイフロッグ『ジェト』
「ありうる話だ。なぜなら……」
グレイヴキーパー『フヌ』
「……だいたい、予想の通りですよ」
グレイフロッグ『ジェト』
「フヌ!!」
グレイヴキーパー『フヌ』
「タワー。その本質は《領域殲滅軌道要塞》」
グレイヴキーパー『フヌ』
「魔王領域軌道において亜空間潜航し……」
グレイヴキーパー『フヌ』
「人造神ドゥルガーに対して非対称殲滅攻撃を可能に……」
グレイヴキーパー『フヌ』
「まぁ……意味の無い話でしたね
ドゥルガーは滅び
この要塞もまた虚空領域に座礁した……」
グレイフロッグ『ジェト』
「フヌ……」
グレイヴキーパー『フヌ』
「こんなどうでもいい話を……ずっとしていたかった」
グレイヴキーパー『フヌ』
「でももう、遅いのです」
グレイヴキーパー『フヌ』
「進みなさい。この場所こそ、すでに神秘工廠です」
グレイフロッグ『ジェト』
「ここが、神秘工廠ゼラ……」
グレイフロッグ『ジェト』
「不気味な場所だ」
バグズキャンバス『ルキムラ』
「真っ暗だな。音が吸い込まれるように消えていく」
すると、闇の中から音もなく
真紅の無人グレムリンが無数に
姿を現した
無人……そう、人の思念は感じない
グレイヴキーパー『フヌ』
「ダスト・グレムリン用無人制御随伴グレムリン」
グレイヴキーパー『フヌ』
「マリオネット・グレムリン」
グレイヴキーパー『フヌ』
「いま、全機が私の支配下にあります」
グレイヴキーパー『フヌ』
「私の計算では……」
グレイヴキーパー『フヌ』
「あなたたちはここで消耗し」
グレイヴキーパー『フヌ』
「次なる戦い、ヴォイドステイシスとの戦いで……」
グレイヴキーパー『フヌ』
「…………」
グレイフロッグ『ジェト』
「フヌ」
グレイヴキーパー『フヌ』
「…………」
グレイフロッグ『ジェト』
「俺の戦う理由を知りたがっていたな」
グレイフロッグ『ジェト』
「俺は見たんだよ」
グレイフロッグ『ジェト』
「午前二時さ」
グレイフロッグ『ジェト』
「俺は……偶然見つけたこの錆びたフレームに」
グレイフロッグ『ジェト』
「ありあわせのパーツを全部乗っけてさ」
グレイフロッグ『ジェト』
「そして、未識別機動体の群れに突っ込んでいった」
グレイフロッグ『ジェト』
「自分でもどうかしていたと思う」
グレイフロッグ『ジェト』
「でも俺は……」
グレイフロッグ『ジェト』
「声を聴いたんだ」
グレイフロッグ『ジェト』
「このフレームが……俺に」
グレイフロッグ『ジェト』
「まだ、動けるだろう、ってさ」
グレイフロッグ『ジェト』
「おれはまだ、戦える」
グレイフロッグ『ジェト』
「そして、俺は見たんだ」
グレイフロッグ『ジェト』
「俺が逃したシュヴァルベ・ドライを……」
グレイフロッグ『ジェト』
「鮮やかに倒してみせた、傭兵の姿を」
グレイフロッグ『ジェト』
「俺は、あの時咄嗟に叫んだ」
グレイフロッグ『ジェト』
「戦うことができるなら――」
グレイフロッグ『ジェト』
「君がテイマーならば――」
グレイフロッグ『ジェト』
「悪鬼は応えるはずだ! 君の思い描くままに!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「そしてあいつは!! 戦った!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「そう、思い描いただろう……鮮やかな動きで!!!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「フヌーーーーーーッッッ!!!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「お前は何を夢見たんだよ!!!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「お前希望って何だよ!!!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「お前の意味はこんなことかよ!!!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「お前の全ては、お前の思い描くまま、動き出すんだよ!!!」
グレイヴキーパー『フヌ』
「やめろ!!!」
グレイヴキーパー『フヌ』
「全ては思い通りになんかならない!!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「なる!!!!」
グレイヴキーパー『フヌ』
「なるわけがない!!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「なるんだ!!!!
それが、グレムリン・フレームだ!!!」
グレイヴキーパー『フヌ』
「やめろ……」
グレイヴキーパー『フヌ』
「私に希望を持たせないでよ……」
グレイヴキーパー『フヌ』
「あり得ない幻想を……わたしに……」
グレイフロッグ『ジェト』
「幻想じゃない!!!!
俺が戦う限り!!!
俺が動ける限り!!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「悪鬼は応える!!!!
俺の思念のままに!!!」
グレイフロッグ『ジェト』
「それが俺が戦う理由だあああああ!!!」
グレイヴキーパー『フヌ』
「………………」
ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「戦意を喪失したのか?
フェアじゃないなぁ」
グレイヴキーパー『フヌ』
「……ッ!!」
ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「しょうがないなぁ
あとは突っ立ってるだけでいいよ」
ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「フェアな勝負にしようじゃないか
少しでもね」
闇の奥から、何かを引きずるような音
巨大な質量の波動を感じる
――それはまさに、悪魔のごとく
巨大な身体はいくつものグレムリンの残骸が融合し
巨大な腕で這いながら現れたそれは
頭部に四肢の欠けたグレムリンの残骸を噛む
――それは、どこか記憶の中の
ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「融合技術、進化技術、あと……まぁ、残りカスだね
門番程度には仕事してもらうよ」
ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「すごいだろう? 世界を手にれるって
こういうのも作れてしまうんだ」
『残骸のベルコ』
「…………ゥゥゥ」
グレイヴキーパー『フヌ』
「……!!」
グレイヴキーパー『フヌ』
「リヴ……あなたは、こんなことまで……ッ」
ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「さぁ、適当に戦っててよ」
ケイジキーパーNo.2《リヴ》
「戦いが無意味ってことを、分からせてやるさ」
タワー中層区
【ヒヨコ立像領域】は不気味に静まり返っている
アザミネはLMDS-'LYRICALIZE'を手に入れた!!(フラグメンツ-1)
アザミネはAbyss_P2_Nightmareを手に入れた!!(フラグメンツ-1)
アザミネは動力炉《Herz eines Wolf》を手に入れた!!(フラグメンツ-1)
◆アセンブル
【頭部】に頭部《Wolf singt》を装備した
【腕部】にスニペットセメタリーを装備した
【操縦棺】にfanaticを装備した
【脚部】に015-LEG《REX》を装備した
【エンジン】に動力炉《Herz eines Wolf》を装備した
【主兵装】にLMDS-'LYRICALIZE'を装備した
【副兵装】にQPG_Bowlfulを装備した
【副兵装】にAbyss_P2_Nightmareを装備した
【背部兵装】に揺卵を装備した
【機動補助】に境越〚霞隼〛を装備した
【自由】にあなたのハートに高速接近する飛来物ありを装備した
【自由】に016-F-FIREARM《SPREAD-INCENDIARY》を装備した
◆僚機と合言葉
移動
あなたはいつの間にか、タワー中層区
【ヒヨコ立像領域】へと到達した
【ヒヨコ立像領域】へと到達した
ユニオン活動
メッセージ
ENo.130からのメッセージ>>
アレクシア
「そんなもんじゃない?
グレムリンに限らず、何事もさ。
私たちが分かり得る範囲なんて、たかが知れてるよ」
アレクシア
「最近もほら、世界についての新情報が色々あったじゃない。
……いやあ、参るよねえ」
知った風な言い振りは、達観というよりは諦観めいている。
さすがに最後の言葉のその声音は、いささか渋いものであるが。
アレクシア
「あはは、どうかなー。
敵討ちしてくれるタイプかな、彼ら。
……艦としてのメンツに関わるし、そっちから働きかけが無いとは言えないけど」
別に脅すつもりもないのだが、可能性としては有り得る。
それでも戦いたくないことに変わりはないが。
アレクシア
「円滑な会話にはあると便利だよ、優しさ。
……なんて、まあ、君の働きぶりは恨みを買いそうだしね。私より余程さ」
アレクシア
「手遅れねえ。意外と何とかなることもあるんじゃない?」
アレクシア
「それよりは、君はテイマーで居続けたいのかな、と思うけれど。
……君も、って私が言ったんだったな、逃げ先の話。まあいいか」
アレクシア
「あー、それはそうね。
恨みとか、そんな感情がありそうには見えないな」
アレクシア
「生き残っても世界が死んだりして。……有り得そうなのがやだなー。
ま、今は目の前のことを考えないといけない状況なのは確かだ」
アレクシア
「そんなもんじゃない?
グレムリンに限らず、何事もさ。
私たちが分かり得る範囲なんて、たかが知れてるよ」
アレクシア
「最近もほら、世界についての新情報が色々あったじゃない。
……いやあ、参るよねえ」
知った風な言い振りは、達観というよりは諦観めいている。
さすがに最後の言葉のその声音は、いささか渋いものであるが。
アレクシア
「あはは、どうかなー。
敵討ちしてくれるタイプかな、彼ら。
……艦としてのメンツに関わるし、そっちから働きかけが無いとは言えないけど」
別に脅すつもりもないのだが、可能性としては有り得る。
それでも戦いたくないことに変わりはないが。
アレクシア
「円滑な会話にはあると便利だよ、優しさ。
……なんて、まあ、君の働きぶりは恨みを買いそうだしね。私より余程さ」
アレクシア
「手遅れねえ。意外と何とかなることもあるんじゃない?」
アレクシア
「それよりは、君はテイマーで居続けたいのかな、と思うけれど。
……君も、って私が言ったんだったな、逃げ先の話。まあいいか」
アレクシア
「あー、それはそうね。
恨みとか、そんな感情がありそうには見えないな」
アレクシア
「生き残っても世界が死んだりして。……有り得そうなのがやだなー。
ま、今は目の前のことを考えないといけない状況なのは確かだ」
◆19回更新のメッセログ
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◆8回更新のメッセログ
◆7回更新のメッセログ
◆戦闘結果
戦闘結果は*こちら*
◆ダイジェスト結果
◆友軍からの通信
タワー港湾区
【カラビネル区画】の戦果通信
>>友軍の戦闘結果【カラビネル区画】の戦果通信
“働き蜂”
「普通のケーキ焼いてお祝いしようよ」
>>友軍の戦闘結果
コウ【覚醒】
「よろしい。本官からの報告をさせてもらおう」
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P2超音速【覚醒】【バーサーク】
「こちら『ペリュトン』のP2ッスよお~~
バーサーク、楽しいッスねえ~~!!」
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エリーゼ超速【覚醒】【ティタン】
「こちらは問題なし。……やりすぎてしまったくらいね」
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チャルミィ超音速【覚醒】
「ワテクシ達がんばりましたわね。うふふンッ♪」
チャルミィ超音速【覚醒】
「敵機を殲滅!撃墜ですわ!そちらの戦果はいかがでして?」
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アマリリス音速【覚醒】
「 ─ 一時の勝利に言祝ぎを ─ 」
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名前の無いけもの低速【覚醒】
「終わった。」
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グローリィ鈍重【覚醒】
「まあ、何とか生き残った。それだけだよ」
精算
報酬 30
経費 -3
フラグメンツ獲得 27
【!】残弾枯渇 あなたのハートに高速接近する飛来物ありは弾数が枯渇しました。補給所で弾薬を入手したり、コンテナを入手、開封し、装弾をする必要があります
経費 -3
フラグメンツ獲得 27
【!】残弾枯渇 あなたのハートに高速接近する飛来物ありは弾数が枯渇しました。補給所で弾薬を入手したり、コンテナを入手、開封し、装弾をする必要があります
あなたはヴォイドエレベータ内部を探索しヴォイドスウィングを手に入れた……
あなたはフラグメンツと交換で鉛塊を手に入れた……
あなたはフラグメンツと交換で鉛塊を手に入れた……
キャラデータ
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所持品リスト
刻鐘
種別:霊障刻滅陣 [誘発装置]
ドラゴンブレス
種別:ドラゴンブレス [頭部]
王台
種別:ミラージュクイーン [幻影装置]
頭部《Wolf singt》
種別:リンクヘッド [頭部]
《広域DLパーツ:死にぞこないのイゾルフ(Eno14)からのDL》刎首
種別:術導呪界鎌 [聖魔格闘火器]
未開封コンテナ
種別:未開封コンテナ [コンテナ]
スニペットセメタリー
種別:有爪腕部 [腕部]
《広域DLパーツ:ルーク・ダイモン・バイロン(Eno123)からのDL》俊雷⁅踊鵺⁆
種別:ボルトチャージ [連射電子格闘火器]
《広域DLパーツ:YAMATO・平太(Eno127)からのDL》帆風
種別:風洞ボイラー [ミストエンジン]
ワイルドスワンソング
種別:モンスタースワンプ [培養装置]
《広域DLパーツ:ルーク・ダイモン・バイロン(Eno123)からのDL》残弾なし
氷雨
種別:連装砲 [物理射撃火器]
残弾なし
あなたのハートに高速接近する飛来物あり
種別:狙撃砲 [物理射撃火器]
《広域DLパーツ:タイラー・ターザン・O・アリスイーター(Eno135)からのDL》未開封コンテナ
種別:未開封コンテナ [コンテナ]
残弾なし
驟雨
種別:連装砲 [物理射撃火器]
fanatic
種別:エクストラハート [操縦棺]
《広域DLパーツ:null 042(Eno166)からのDL》016-F-FIREARM《SPREAD-INCENDIARY》
種別:拡散火球砲 [連射火炎射撃火器]
《広域DLパーツ:死喰い鳥のザミエル(Eno13)からのDL》未開封コンテナ
種別:未開封コンテナ [コンテナ]
LMDS-'LYRICALIZE'
種別:デスドリル [物理格闘火器]
《広域DLパーツ:Marie(Eno49)からのDL》Abyss_P2_Nightmare
種別:デプスナイトメア [粒子射撃火器]
《広域DLパーツ:ペリュトン・ペリュトン(Eno65)からのDL》残弾なし
オーバーアビスナイトメア
種別:デプスナイトメア [粒子射撃火器]
《広域DLパーツ:不退転の大盾ゴットハルト(Eno131)からのDL》QPG_Bowlful
種別:速射プラズマ砲 [粒子射撃火器]
《広域DLパーツ:ペリュトン・ペリュトン(Eno65)からのDL》016-RADAR《RECON-UNIT》
種別:リコンユニット [レーダー]
《広域DLパーツ:死喰い鳥のザミエル(Eno13)からのDL》境越〚霞隼〛
種別:幻影推進器 [ブースター]
《広域DLパーツ:YAMATO・平太(Eno127)からのDL》エックス!エクスター!!エクストラ!!!
種別:エクストラハート [操縦棺]
《広域DLパーツ:チャルミィ・ル・プアス(Eno96)からのDL》残弾なし
剪頭
種別:術導呪界鎌 [聖魔格闘火器]
揺卵
種別:ギガスフィーダー [培養装置]
015-LEG《REX》
種別:レックス [逆関節]
《広域DLパーツ:死喰い鳥のザミエル(Eno13)からのDL》境越〚霞隼〛
種別:幻影推進器 [ブースター]
《広域DLパーツ:YAMATO・平太(Eno127)からのDL》幻想機構
種別:エンシェントロア [グレイヴエンジン]
《広域DLパーツ:レッカ・レイト(Eno73)からのDL》動力炉《Herz eines Wolf》
種別:エンシェントロア [グレイヴエンジン]
《広域DLパーツ:死にぞこないのイゾルフ(Eno14)からのDL》葉巻
種別:葉巻 [素材]
クーラーボックス
種別:クーラーボックス [素材]
ヴォイドミサイル
種別:ヴォイドミサイル [素材]
象の目
種別:象の目 [素材]
クーラーボックス
種別:クーラーボックス [素材]
クーラーボックス
種別:クーラーボックス [素材]
ヴォイドシグナル
種別:ヴォイドシグナル [素材]
象の目
種別:象の目 [素材]
うに
種別:うに [素材]
ペリカンの餌箱
種別:ペリカンの餌箱 [素材]
景品の奴隷
種別:景品の奴隷 [素材]
偽王女のドレス
種別:偽王女のドレス [素材]
景品の奴隷
種別:景品の奴隷 [素材]
ニトロブースト
種別:ニトロブースト [素材]
妖精の粉
種別:妖精の粉 [素材]
鉛塊
種別:鉛塊 [素材]
妖精の粉
種別:妖精の粉 [素材]
ヴォイドスウィング
種別:ヴォイドスウィング [素材]
鉛塊
種別:鉛塊 [素材]
鉛塊
種別:鉛塊 [素材]