第1回目 午前2時の星凪・ハルトマン
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あなたは錆びついた廃工場で目を覚ました
奇妙なサイレンが鳴り響く
外からは戦闘の音、そして悲鳴
見上げると、錆びついた機体が廃工場の奥に横たわっていた……
プロフィール
名前
星凪・ハルトマン
愛称
星凪・ハルトマン
![]() | 経歴 経歴・出自・正体不明。現在調査中 |
◆日誌
響く警報音、揺れる船体。
戦火が、争いが、鉄錆びた匂いが、焦げる匂いが、辺りを覆っている。
倉庫エリア一面を覆い尽くすほどの紅。
青年は、目を覚ました。
「おい! 生きてるか!! 黙ってねぇで逃げるか助けを呼ぶかしろ!!」
大型の拳を振り上げたグレムリンから音がする。ノイズ混じりのスピーカー音。続いて船体に伝わる衝撃と駆動音。3つの音が、けたたましく重なる。
3つの音の包囲網に青年は、身じろいた。この後に及んでやっとである。
「な」
「何!? なんだよ!! おい!!」
青年が、グレムリンテイマーへ向けて怒鳴った。
「何だよって、見てわかんねぇか!? 全くLED栽培かテメェ……っと!!」
小型のグレムリンが飛び退き、船体に穿たれた大きな穴から、それは姿を表した。
鋼でできた獣。人を襲う鉄のケダモノ。未識別機動体。――人類の天敵。
その姿を視認して、青年は怯えるように頭を抱える。どうして、どうしてこうなったかと遅まきながら青年は思考を巡らせる。
「おい、バカ! 何してんだ!! 死にてぇの……」
そうだ、確か昨日……
セイナ・ハルトマンは悩んでいた。目の前には肉料理の看板。手元には鳥肉が買えるだけの金額。食は力だ。食事は人間を豊かにする。仕事を探すためにも心の活力、つまり鶏肉は必須だ。ここ最近割の良い仕事が無いのも、やっとの思いで見つけ出した安全な仕事の面接で落とされたり、かろうじて面接をパスしてもすぐクビにされたりするのは、どう考えても鳥肉を食う心の余裕がないのが悪い。数ヶ月に1回、出来ることなら1ヶ月、いや1週間に1回は食べたい。しかし、これを食わなければ何ヶ月もコーンミールが食える。ひもじい思いだろうと腕を売ったり足を売ったりせずに済むのだ。危険な思いをして割の悪い仕事に貧民街を駆けずり回らなくて済むのだ。そう考えると、顔面に冷や汗が滲む。だが……あの肉汁、あの食感は一度食べたらもうやめられない。あつあつの鉄板で焼かれた絞められた直後の鶏肉は何にも代えがたい至福だ。一時の幸福をとるか、長期に渡る安寧を選ぶか。これは人生における重大な岐路になる。そう思って、店の前で唸り続ける。
「……あのよぉ」
「チョット待て、今俺は人生の重大な岐路に居るんだ。よーく考えろ、どうする……? どうするべきだ……?」
店主が暖簾から顔を覗かせる。
「そんなとこに居られると、迷惑なんだよ。食わねぇならさっさとどっか行ってくれ」
優しい口調とは裏腹に、にじみ出るような怒りを映し出した顔面に恐怖を覚え、声を上げた。
「ヒィッ!! 食べます、食べるんで! はい!」
意を決し、店の中に入ってゆく。
ああ、まただ。またやってしまった。あの金で何ヶ月飯が食えた? どれだけのコーンミールがこの胃に収まった? 確かにメシでかき込む鶏肉はコーンミールやバイオベーコンでは絶対に代えられない代物だ。あのほっかほっかのメシに絡まるソースと肉汁、ぷりっぷりの油のノッた鶏肉の食感、完食しきった今思い出しても、涎が止まらない。いやしかし、冷静に考えて欲しい。餓えて食べるものは何でも美味い。だが、誰だって出来ることならより美味いものを食いたいと願うはずだ。仕事でミスして落ち込んだ時、面接に落ちた時、心を労ってくれるのはこの鶏肉に他ならならない。なればこそ、セイナが選んだ全財産をはたいて活力を養うという行為は、明日の職探しの為の大事な戦略の1つなのだ。だからこそ、この行為は医療行為と同等に必要な処置なのである。言うなれば医者にかかったようなものだ。医者にかかるのにどうして罪悪感を感じる必要がある?
と、そこまで思考したところでセイナの背後から声がかかった。
「アンタ……」
「うおっ、大家さん。どうしたんすか」
自動スクーターに跨った大家と呼ばれた老婆は、続けざまに一言紡いだ。
「全部見てたよ、アンタ」
「何がです?」
「アンタ、家賃滞納してるのが……わかってるのかい?」
「いやわかってますよ大家さーん。いや家賃滞納してるのに鶏肉なんて超高級食材食べるわけないじゃないですか、なーに言ってるんですか全く。ハハハ」
「全部、見てたよ」
セイナの眉が、ピクリと動いた。
「いやだから……」
「これ」
大家が提示した紙を受け取る。書類には
「出ていってもらうよ!!」
強制退去の文字。その文字を見たセイナが、大家と呼ばれた老婆に縋り付いた。
「いや、ちょっと待ってくださいよ大家さーん!! 仕事を探すのにも住所がいるんですよ!! いや確かに家賃を滞納してたのは悪いと思いますよ、でも何だって追い出す必要ないじゃないですかーまだ3ヶ月ですよ、さ・ん・か・げ・つ! ほらだって隣の傭兵のときも4ヶ月は待ってたじゃないですかぁ!! 何卒お慈悲を、お慈悲をお願いします!!」
公衆の面前でこの醜態である。セイナ・ハルトマン、情けない奴。
「しょうがない奴だね……頼み込まれてなきゃ今すぐにでも放り出してるところだよ」
「良いかい? 1週間だ。1週間以内に1ヶ月分で良いから持ってきな! それができなきゃ本当に追い出すからね!!」
そう言って老婆はスクーターに火をいれる。
セイナは立ち上がり、ホコリを払いながら笑顔を向けた。
「ありがとうございます!! 感謝します大家さん!! 女神とはアナタみたいな人を言うのでしょう!! 助かります、ありがとうございます!!」
「御託は良いからさっさとトイレ掃除でもなんでも仕事を探しにお行き!!」
老婆が怒鳴った。
感謝の構えを取りながらスクーターで走り去る老婆を見送る。
「チッ、うっせーな。このゴーツクババアが。知るかっての」
「何だって!?」
遠方から老婆の怒鳴り声がした。セイナは必死に逆方向へと逃げた。
そうだ。その後職探しもせず近隣をぶらついていたせいで家に居づらくなりここで眠っていたのだ。するとセイナは身の丈に合わない高級食を食したせいで、未識別機動体に襲われたことになる。全くもって救いようがない。
「ハハハ、最後の晩餐にはピッタリだったかもな」
怯えからか自嘲気味に呟いた。目の前で戦っているグレムリンを見やる。出力の差は明白だった。そう言っている間に、吹き飛ばされたグレムリンが壁に叩きつけられ銅鑼のような音を鳴らした。機動体が眼をこちらに向ける。
叩きつけられたグレムリンからパネルを叩くような打撃音。スピーカーは死んでも、操縦者は生きていたらしい。なんと頑丈な事か。そんな風景を眺めている間に、機動体のモーター音がゆっくりと近づいていた。
背後にはフレーム越しに必死で操縦桿を動かすテイマーが見える。何かをこちらに叫んでいた。それも、鋼の軋む音にかき消され、届かない。
逃げる、逃げる、逃げる。立ち上がって踵を返し、走り出した。全身から汗が止まらない。目の前に迫るこの鋼が悪夢であってくれと願いながら。テイマーを見捨てて。
途中で、廃材に躓き転ぶ。
「……ってぇ」
汗で手が滑り、うまく立てない。腰も抜けている。それでも逃げなければいけない。そう思った矢先だった。入り口の隔壁が封鎖された。
「う、嘘……だろ?」
這いつくばりながらもにゴミ山の方へ向う。その姿は、まるで媚びへつらっているようでもあり、誰がどう見ても滑稽そのものだった。
何がダメだったのだろう、どうしてこうなってしまったのだろう。それだけが頭の中を巡っていく。
一歩、また一歩とジリジリと距離が詰まっていく。当然、一歩なぞ機動体のほうが大きい。ジリジリと追い詰められていく。
俺だって、テイマーに本当はなりたかった。憧れていた。あの戦機たちに。戦って死ぬなら、少なくともこんなみっともない死に方はしなくて済んだはずだ。死に方? そんな事以上に、今目の前に迫った鋼鉄の死が恐ろしい。
「あひっ、嫌だ。嫌だ!!」
声を上げる。上げたって何も変わらない。当たり前だ。そうこうしているうちに、機動体との距離が0になった。
体が浮き、続いて激痛。何が起こったのかわからなかった。
廃材のオーケストラでやっと理解した。セイナの体がゴミ山に叩きつけられ、埋まる。
「コホッ……ゲホッ……」
どうやら一撃では、終わらなかったらしい。
叩きつけられた先でラジオのノイズが響き、緑の光と鋼の巨人がゴミまみれの男を照らす。
「……ぁあ」
認証の光……グレムリンの光。選別の光。この光を手にすれば何か変われるのか、この光を手にすれば、また立ち上がれるのかと。再度呻き声を漏らす。
寝転んだまま棺に触れる。ぼんやりと、温かい感触と共に操縦席への入り口が開かれた。
全身の激痛。立つこともままならない。這いずる様に狭い棺に転がり込む。
骨は何箇所も折れているだろう。今すぐ集中治療室にでも担ぎ込まれたい気分だ。
それでも気分は不思議と心地いい。きっと、全身が痛すぎて自分でもおかしくなっているのだ。間違いない。
だからこそ、こんならしくない事を思いついているのだと自分に言い聞かせる。
「ここでこんなみっともなく終わるくらいなら」
「一発やり返さねぇと気がすまねぇんだよ!!」
潰れかけた肺で、精一杯の最大の呼吸。砕けるほどに全身が痛む。それでも。
「意地くらい、こんなんでもあんだ!!」
絶叫、咆哮、雄叫。声にならない爆音が警報音を飲み込んだ。
爆音と共にゴミ山から飛び出した影は、眼前の機動体を蹴り飛ばす。
機動体の体が少し浮き、吹き飛ぶ。腕と両足で全体を支え、機動体はギリギリで船内に踏みとどまった。
遅まきに起動音が鳴り響き、グレムリンが哮り立つ。
「こいよ機動体! 俺が、セイナ・ハルトマンが相手になってやるよ!!」
叫び声が、木霊する。
――賽は投げられた。
戦火が、争いが、鉄錆びた匂いが、焦げる匂いが、辺りを覆っている。
倉庫エリア一面を覆い尽くすほどの紅。
青年は、目を覚ました。
「おい! 生きてるか!! 黙ってねぇで逃げるか助けを呼ぶかしろ!!」
大型の拳を振り上げたグレムリンから音がする。ノイズ混じりのスピーカー音。続いて船体に伝わる衝撃と駆動音。3つの音が、けたたましく重なる。
3つの音の包囲網に青年は、身じろいた。この後に及んでやっとである。
「な」
「何!? なんだよ!! おい!!」
青年が、グレムリンテイマーへ向けて怒鳴った。
「何だよって、見てわかんねぇか!? 全くLED栽培かテメェ……っと!!」
小型のグレムリンが飛び退き、船体に穿たれた大きな穴から、それは姿を表した。
鋼でできた獣。人を襲う鉄のケダモノ。未識別機動体。――人類の天敵。
その姿を視認して、青年は怯えるように頭を抱える。どうして、どうしてこうなったかと遅まきながら青年は思考を巡らせる。
「おい、バカ! 何してんだ!! 死にてぇの……」
そうだ、確か昨日……
セイナ・ハルトマンは悩んでいた。目の前には肉料理の看板。手元には鳥肉が買えるだけの金額。食は力だ。食事は人間を豊かにする。仕事を探すためにも心の活力、つまり鶏肉は必須だ。ここ最近割の良い仕事が無いのも、やっとの思いで見つけ出した安全な仕事の面接で落とされたり、かろうじて面接をパスしてもすぐクビにされたりするのは、どう考えても鳥肉を食う心の余裕がないのが悪い。数ヶ月に1回、出来ることなら1ヶ月、いや1週間に1回は食べたい。しかし、これを食わなければ何ヶ月もコーンミールが食える。ひもじい思いだろうと腕を売ったり足を売ったりせずに済むのだ。危険な思いをして割の悪い仕事に貧民街を駆けずり回らなくて済むのだ。そう考えると、顔面に冷や汗が滲む。だが……あの肉汁、あの食感は一度食べたらもうやめられない。あつあつの鉄板で焼かれた絞められた直後の鶏肉は何にも代えがたい至福だ。一時の幸福をとるか、長期に渡る安寧を選ぶか。これは人生における重大な岐路になる。そう思って、店の前で唸り続ける。
「……あのよぉ」
「チョット待て、今俺は人生の重大な岐路に居るんだ。よーく考えろ、どうする……? どうするべきだ……?」
店主が暖簾から顔を覗かせる。
「そんなとこに居られると、迷惑なんだよ。食わねぇならさっさとどっか行ってくれ」
優しい口調とは裏腹に、にじみ出るような怒りを映し出した顔面に恐怖を覚え、声を上げた。
「ヒィッ!! 食べます、食べるんで! はい!」
意を決し、店の中に入ってゆく。
ああ、まただ。またやってしまった。あの金で何ヶ月飯が食えた? どれだけのコーンミールがこの胃に収まった? 確かにメシでかき込む鶏肉はコーンミールやバイオベーコンでは絶対に代えられない代物だ。あのほっかほっかのメシに絡まるソースと肉汁、ぷりっぷりの油のノッた鶏肉の食感、完食しきった今思い出しても、涎が止まらない。いやしかし、冷静に考えて欲しい。餓えて食べるものは何でも美味い。だが、誰だって出来ることならより美味いものを食いたいと願うはずだ。仕事でミスして落ち込んだ時、面接に落ちた時、心を労ってくれるのはこの鶏肉に他ならならない。なればこそ、セイナが選んだ全財産をはたいて活力を養うという行為は、明日の職探しの為の大事な戦略の1つなのだ。だからこそ、この行為は医療行為と同等に必要な処置なのである。言うなれば医者にかかったようなものだ。医者にかかるのにどうして罪悪感を感じる必要がある?
と、そこまで思考したところでセイナの背後から声がかかった。
「アンタ……」
「うおっ、大家さん。どうしたんすか」
自動スクーターに跨った大家と呼ばれた老婆は、続けざまに一言紡いだ。
「全部見てたよ、アンタ」
「何がです?」
「アンタ、家賃滞納してるのが……わかってるのかい?」
「いやわかってますよ大家さーん。いや家賃滞納してるのに鶏肉なんて超高級食材食べるわけないじゃないですか、なーに言ってるんですか全く。ハハハ」
「全部、見てたよ」
セイナの眉が、ピクリと動いた。
「いやだから……」
「これ」
大家が提示した紙を受け取る。書類には
「出ていってもらうよ!!」
強制退去の文字。その文字を見たセイナが、大家と呼ばれた老婆に縋り付いた。
「いや、ちょっと待ってくださいよ大家さーん!! 仕事を探すのにも住所がいるんですよ!! いや確かに家賃を滞納してたのは悪いと思いますよ、でも何だって追い出す必要ないじゃないですかーまだ3ヶ月ですよ、さ・ん・か・げ・つ! ほらだって隣の傭兵のときも4ヶ月は待ってたじゃないですかぁ!! 何卒お慈悲を、お慈悲をお願いします!!」
公衆の面前でこの醜態である。セイナ・ハルトマン、情けない奴。
「しょうがない奴だね……頼み込まれてなきゃ今すぐにでも放り出してるところだよ」
「良いかい? 1週間だ。1週間以内に1ヶ月分で良いから持ってきな! それができなきゃ本当に追い出すからね!!」
そう言って老婆はスクーターに火をいれる。
セイナは立ち上がり、ホコリを払いながら笑顔を向けた。
「ありがとうございます!! 感謝します大家さん!! 女神とはアナタみたいな人を言うのでしょう!! 助かります、ありがとうございます!!」
「御託は良いからさっさとトイレ掃除でもなんでも仕事を探しにお行き!!」
老婆が怒鳴った。
感謝の構えを取りながらスクーターで走り去る老婆を見送る。
「チッ、うっせーな。このゴーツクババアが。知るかっての」
「何だって!?」
遠方から老婆の怒鳴り声がした。セイナは必死に逆方向へと逃げた。
そうだ。その後職探しもせず近隣をぶらついていたせいで家に居づらくなりここで眠っていたのだ。するとセイナは身の丈に合わない高級食を食したせいで、未識別機動体に襲われたことになる。全くもって救いようがない。
「ハハハ、最後の晩餐にはピッタリだったかもな」
怯えからか自嘲気味に呟いた。目の前で戦っているグレムリンを見やる。出力の差は明白だった。そう言っている間に、吹き飛ばされたグレムリンが壁に叩きつけられ銅鑼のような音を鳴らした。機動体が眼をこちらに向ける。
叩きつけられたグレムリンからパネルを叩くような打撃音。スピーカーは死んでも、操縦者は生きていたらしい。なんと頑丈な事か。そんな風景を眺めている間に、機動体のモーター音がゆっくりと近づいていた。
背後にはフレーム越しに必死で操縦桿を動かすテイマーが見える。何かをこちらに叫んでいた。それも、鋼の軋む音にかき消され、届かない。
逃げる、逃げる、逃げる。立ち上がって踵を返し、走り出した。全身から汗が止まらない。目の前に迫るこの鋼が悪夢であってくれと願いながら。テイマーを見捨てて。
途中で、廃材に躓き転ぶ。
「……ってぇ」
汗で手が滑り、うまく立てない。腰も抜けている。それでも逃げなければいけない。そう思った矢先だった。入り口の隔壁が封鎖された。
「う、嘘……だろ?」
這いつくばりながらもにゴミ山の方へ向う。その姿は、まるで媚びへつらっているようでもあり、誰がどう見ても滑稽そのものだった。
何がダメだったのだろう、どうしてこうなってしまったのだろう。それだけが頭の中を巡っていく。
一歩、また一歩とジリジリと距離が詰まっていく。当然、一歩なぞ機動体のほうが大きい。ジリジリと追い詰められていく。
俺だって、テイマーに本当はなりたかった。憧れていた。あの戦機たちに。戦って死ぬなら、少なくともこんなみっともない死に方はしなくて済んだはずだ。死に方? そんな事以上に、今目の前に迫った鋼鉄の死が恐ろしい。
「あひっ、嫌だ。嫌だ!!」
声を上げる。上げたって何も変わらない。当たり前だ。そうこうしているうちに、機動体との距離が0になった。
体が浮き、続いて激痛。何が起こったのかわからなかった。
廃材のオーケストラでやっと理解した。セイナの体がゴミ山に叩きつけられ、埋まる。
「コホッ……ゲホッ……」
どうやら一撃では、終わらなかったらしい。
叩きつけられた先でラジオのノイズが響き、緑の光と鋼の巨人がゴミまみれの男を照らす。
本日のニュースです
各地で謎の未確認グレムリンが確認されています
この謎の機体は未識別機動体に酷似しています
戦闘能力は計り知れず、物資の限られた我々には対処が難しいと予想されます
戦火の傷跡は大きく、我々はいま試されています
本日のニュースです
昨日、翡翠経典は傭兵提供素材の拡充について
傘下の企業と意見を一致させ、増産に向かって動き出しました
このところの戦線回復に伴い、様々な物流や研究が回復しつつあります
希望がある限り……私たちは、生き残れるのです
「……ぁあ」
認証の光……グレムリンの光。選別の光。この光を手にすれば何か変われるのか、この光を手にすれば、また立ち上がれるのかと。再度呻き声を漏らす。
寝転んだまま棺に触れる。ぼんやりと、温かい感触と共に操縦席への入り口が開かれた。
全身の激痛。立つこともままならない。這いずる様に狭い棺に転がり込む。
骨は何箇所も折れているだろう。今すぐ集中治療室にでも担ぎ込まれたい気分だ。
それでも気分は不思議と心地いい。きっと、全身が痛すぎて自分でもおかしくなっているのだ。間違いない。
だからこそ、こんならしくない事を思いついているのだと自分に言い聞かせる。
「ここでこんなみっともなく終わるくらいなら」
「一発やり返さねぇと気がすまねぇんだよ!!」
潰れかけた肺で、精一杯の最大の呼吸。砕けるほどに全身が痛む。それでも。
「意地くらい、こんなんでもあんだ!!」
絶叫、咆哮、雄叫。声にならない爆音が警報音を飲み込んだ。
爆音と共にゴミ山から飛び出した影は、眼前の機動体を蹴り飛ばす。
機動体の体が少し浮き、吹き飛ぶ。腕と両足で全体を支え、機動体はギリギリで船内に踏みとどまった。
遅まきに起動音が鳴り響き、グレムリンが哮り立つ。
「こいよ機動体! 俺が、セイナ・ハルトマンが相手になってやるよ!!」
叫び声が、木霊する。
――賽は投げられた。
NEWS
あなたは必要な情報を得るため、あるいは他の理由からか、あるいは強制的にグレイヴネットにログインしますそこでは何か騒ぎになっていました
「認証に成功。思念接続を開始……対流域を確保。ようこそ、グレイヴネットへ!!」
「やはりそうだ……グレムリンが、未識別機動体に……」
「へへっ、ビビってるんでしょうか……スコルパピーさん……」
「ビビりもするさ……あのホーレツァーが……それに……」
「おや、そこの傭兵さんはまだ聞いていない? 興味深いですよぉ……」
「先日話した通りのことが起きた。撃墜されたはずのグレムリンとの戦闘だ」
「会話データだけですがねぇ……当事者たちはいまだ、行方知れずって話さ」
音声データを再生します
グレイフロッグ『ジェト』「……ホッっつあん! 後ろから来ている!!」
スネイクパレット『ホーレツァー』「見えている! だが、速すぎる……この動きは……」
グレイフロッグ『ジェト』「……ホッっつあん! どうしちまったんだよ、さっきから鈍いぞ!」
スネイクパレット『ホーレツァー』「機体の思念接続が上手くいかん!! ジャミングかもしれん、それに……」
スネイクパレット『ホーレツァー』「この動き……俺は、この動きを……知っている」
????????『?????』「ザッ……ザザーッ……こちら、グレ……リン大隊、……クパレット、2番機! 戦果、良好ォ!! ザザーッ」
スネイクパレット『ホーレツァー』「その声、ヘリエローだな!? 俺だ! ホーレツァーだ! お前、死んだはずじゃ……」
グレイフロッグ『ジェト』「様子がおかしい! 敵の動きが機械的過ぎる! いったん退こう、ここは……」
スネイクパレット『ホーレツァー』「すまない、惑わされ過ぎた……撤退を……ぐっ!!」
????????『?????』「ザッ……ザザーッ……こちら、グレムリン大隊、スネイ……ザザッ……番機! 戦果、良好ォ!! ザザーッ」
グレイフロッグ『ジェト』「いま助ける!! 持ってくれ……ッ!!」
音声データを終了します
「会話データだけアップされててねぇ、この二人は他に4機のグレムリンと行動していたけど、全員行方知れず、だよぉ」
「会話に出てきたヘリエローは16年前亡くなっているはずだ。それも重粒子粉塵兵器を受けて消滅。蘇生は不可能……」
「フレッシュの姉貴! 大変だ!! 各地の索敵報告を見てくれ……」
「来やがりましたねぇ……未識別グレムリン、だねぇ……」
「始まる……のか」
「いくよ! コープスメイデン隊は、俺か貴様が、死体になるまで!」
「死体になるまで!!」
港湾区域はいまだ戦闘が続いている
新たな敵の到来……嵐が来ようとしていた
「気をつけろ、未識別悪鬼が来る」
「奴はグレムリンが集まったところを狙ってやってくる。注意しろ」
星凪・ハルトマンはグレイズハートを手に入れた!!(フラグメンツ-1)
星凪・ハルトマンは127-BOOSTER《EMERGENCY-BOOSTER》を手に入れた!!(フラグメンツ-1)
星凪・ハルトマンはエグゾーストヘイロウを手に入れた!!(フラグメンツ-1)
星凪・ハルトマンはトリカゴを手に入れた!!(フラグメンツ-1)
星凪・ハルトマンは頭部《Lügende Wolf》を手に入れた!!(フラグメンツ-1)
星凪・ハルトマンはオールド・ムーン・ライトを手に入れた!!(フラグメンツ-1)
星凪・ハルトマンはわいるどはーとを手に入れた!!(フラグメンツ-1)
星凪・ハルトマンは低圧海没エンジンを手に入れた!!(フラグメンツ-1)
星凪・ハルトマンはFFR41【不死鳥】を手に入れた!!(フラグメンツ-1)
星凪・ハルトマンはCC-CA-01を手に入れた!!(フラグメンツ-1)
星凪・ハルトマンはサファイアコフィンを手に入れた!!(フラグメンツ-1)
ウェポンラックは鉄板で強化された!!(素材消費)
◆アセンブル
◆僚機と合言葉
移動
あなたはいつの間にか、タワー港湾区
【カラビネル区画】へと到達した
【カラビネル区画】へと到達した
ユニオン活動
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘結果は*こちら*
◆ダイジェスト結果
◆友軍からの通信
タワー港湾区
【カラビネル区画】の戦果通信
>>友軍の戦闘結果【カラビネル区画】の戦果通信
フィール中速【覚醒】「此方は特に問題なく片付いた。」
フィール中速【覚醒】「そっちの調子はどうかな?良ければ聞かせてよ。」


>>友軍の戦闘結果
イーグ中速「ん-と、こちら、状況終了しましたぁ。どーぞ。」


>>友軍の戦闘結果
“働き蜂”「普通のケーキ焼いてお祝いしようよ」


>>友軍の戦闘結果
「よろしい。本官からの報告をさせてもらおう」


>>友軍の戦闘結果
「コチラ 906
敵機 ノ 排除 ヲ 確認 シマシタ
人類 ノ 皆様 オツカレサマデシタ」


>>友軍の戦闘結果
名前の無いけもの【覚醒】「終わった。」




>>友軍の戦闘結果
「まあ、何とか生き残った。それだけだよ」


精算
報酬 30
経費 -11
フラグメンツ獲得 19
経費 -11
フラグメンツ獲得 19
あなたはフラグメンツと交換で妖精の粉を手に入れた……
夜空には静かに星が浮かぶ……(コンテナ入手率 10%)
キャラデータ
__0
__1__6
_12
_18
